米ジャズミュージシャンのアル・ジャロウ氏が2017年2月12日、ロサンゼルスの病院で亡くなった。享年76歳。同氏の公式サイトが伝えた。グラミー賞で史上初めて、ジャズとポップス、R&Bの3部門を獲得したスター。息を引き取った12日は、第59回グラミー賞の授賞式当日だった。ツイッターではこの偶然に、「運命的な気がします」「次の世代にバトンタッチしてくれたんだと勝手に思う」という声が上がった。チック・コリアのカバー「Spain」で知られる生まれは、米ウィスコンシン州ミルウォーキー。卓越したボーカル技術と声を楽器のように操るスキャット技術で1982年、音楽の最高峰であるグラミー賞の最優秀男性ポップ・ボーカル賞(「Breakin'Away」)と最優秀ジャズ・ボーカル賞(「(Round,Round,Round)BlueRondoALaTurk」)を獲得した。1993年には「HeavenandEarth」で最優秀R&Bボーカル賞を受賞している。過去20枚のアルバムを世に送り出した。「We'reinThisLoveTogether」「Mornin」など代表曲は多数。ジャズミュージシャンたちとの演奏では、チック・コリアのカバー「Spain」などで知られる。ジャロウ氏の公式フェイスブックは、「あなたは美しく優雅な方法で使命を果たした」などと追悼した。日本のミュージシャンからも、哀悼の意を表するコメントが届いている。シンガーソングライターの矢野顕子さんはツイッターで、「ジャズのシンガー、アルジャロウさんが亡くなりました。ミュージシャンの間でも評価の高い人でした」ゴスペラーズの酒井雄二さんも「上京当時聴いていたアルジャロウのheavenandearthを追悼聴き」としのぶ。また、グラミー賞の授賞式当日に流れた訃報とあって、ツイッターでは「何度もグラミー賞を取ったアル・ジャロウさんが、グラミー賞の式典の日に、亡くなったというのも、運命的な気がします」「そんな世界のアルジャロウがなくなったのが、グラミー賞の式典の日。次の世代にバトンタッチしてくれたんだと勝手に思う」という声も寄せられている。
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