2024年 4月 26日 (金)

「米国が攻撃計画するなら『核先制攻撃』」 強硬さ増す北朝鮮外務省

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   北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐる緊張が高まる中、北朝鮮側の発言が強硬さを増している。

   外務省のナンバー2にあたる韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官が2017年4月18日、英BBCのインタビューに対して、ミサイル発射のペースを「週単位」に加速させ、米国が北朝鮮攻撃を計画した場合は「核先制攻撃」を行うと発言した。米国側が実際に攻撃に踏み切らなかったとしても、「挑発行為」を理由に北朝鮮側から攻撃に踏み切る可能性を示唆した形だ。

  • 韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官はミサイル発射実験のペースを「週単位」に加速させると述べた(写真は労働新聞が報じたミサイル発射実験の様子)
    韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官はミサイル発射実験のペースを「週単位」に加速させると述べた(写真は労働新聞が報じたミサイル発射実験の様子)
  • 韓成烈(ハン・ソンリョル)外務次官はミサイル発射実験のペースを「週単位」に加速させると述べた(写真は労働新聞が報じたミサイル発射実験の様子)

ミサイル実験は「週単位、月単位、年単位で」

   韓氏はBBCとのインタビューの中で、

「もし米国が無謀にも軍事的手段を取るのであれば、まさにその日から全面戦争に突入することを意味する。核兵器が、この脅威から我々を守る。ミサイル発射実験は、さらに行っていく。週単位、月単位、年単位で行っていく」

と述べた。「トランプ大統領にどんなメッセージを送るか」という記者の質問には、

「もし米国が我々の主権を侵害すれば、直ちに対抗措置を取るだろう、と伝えたい。もし米国が我々に対する軍事攻撃を計画しているとすれば、我々式のスタイルと方法で、核先制攻撃で対応する」

と答えた。

米国が挑発行為選ぶなら「我々は戦争に突入」

   韓氏は4月14日にAP通信が行ったインタビューでも、

「トランプ大統領が地域に問題を作り出している」

と米国を非難していた。これは、トランプ大統領が4月11日(日本時間)

「北朝鮮は自ら問題を起こそうとしている。もし中国が協力を決めれば結構なことだ。もしそうでなければ、米国は自ら問題を解決するだろう」

とツイートしたことを受けての発言だ。

   韓氏はAP通信のインタビューの中で、米国が韓国と軍事演習を行い、原子力空母カールビンソンを中心とする部隊を朝鮮半島に近い西太平洋に向かわせていることを非難しながら

「もし米側が(こういった挑発行為を)選ぶのであれば、我々は戦争に突入する」

と警告。オバマ政権よりもトランプ政権の方が対決姿勢を強めていることも指摘した。

「トランプ氏の対北朝鮮政策を前政権のものと比較しており、(対北政策は)より悪意ある、攻撃的なものになっていると結論づけている」

北上したはずのカールビンソン、なぜか「南下」していた

   ただ、北朝鮮側が「挑発行為」のひとつとして非難したカールビンソンは、不可解な動きを見せている。米海軍第3艦隊(カリフォルニア州)は4月8日(現地時間)時点では、シンガポールから豪州に向かう予定だったカールビンソンの行先を変更し、西太平洋に北上させると発表していたが、4月15日にはジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡を通過する写真を発表。実際にはシンガポールから南下していたことが明らかになった。ニューヨーク・タイムズなど米メディアは、国防総省とホワイトハウスの間に連絡ミスがあったとの見方を伝えている。今はカールビンソンは北方に向かっており、来週にも朝鮮半島近くに到着するという。

   米側も強硬姿勢を続けている。ペンス副大統領は4月18日、米海軍横須賀基地に配備されている原子力空母ロナルド・レーガンで演説し、

「北朝鮮はアジア太平洋地域の平和と安全保障にとって最も危険で差し迫った脅威だ」
「我々は通常兵器でも核兵器でも、いかなる攻撃も、圧倒的に効果的な反応を行って打ち負かす」

と述べた。

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