2019年 11月 13日 (水)

「iPS細胞」山中教授が寄付呼びかけ 研究環境取り巻く厳しい実態に衝撃

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   再生医療や新薬開発に大きな期待がかかるiPS細胞(人工多能性幹細胞)。生みの親である京都大学iPS細胞研究所(CiRA)の山中伸弥教授(55)は2012年、ノーベル医学・生理学賞を受賞した。

   だが研究を取り巻く環境は、必ずしも盤石とは言えないようだ。研究所のウェブサイトで寄付を募る山中教授の「ことば」に、注目が集まっている。

  • 京都マラソン2017を完走した山中伸弥教授(写真提供・CiRA)
    京都マラソン2017を完走した山中伸弥教授(写真提供・CiRA)

財源のほとんどは「期限付き」

   CiRAでは2009年4月に「iPS細胞研究基金」を創設し、寄付の呼びかけを始めた。その使い道や収支報告は、CiRAのサイト上で公開されている。使い道は、「知的財産(特許)の確保と維持、優秀な研究者、研究支援者の確保、安定的な研究活動の支援、iPS細胞研究の情報発信・普及活動、医療応用に向けた研究費としての支出」とある。2016年度の寄付合計額は約23億7000万円、支出は約3億7000万円だった。

   寄付額だけを見ると資金は潤沢に見えるが、CiRAでは研究を長期間、安定的に続けるために、使用期間や使用目的に「縛りのない」資金を求めている。「ご支援のお願い」のページには、「iPS細胞研究のように長期的な取り組みには、研究所の財源のほとんどを占める『期限付きの財源』だけでなく、皆様からのご寄付による、長期的に活用できる資金が必要不可欠です」と書かれている。

   「期限付きの財源」とは何か。CiRA基金グループの渡邉文隆さんに取材すると「国などからの競争的資金や、企業との共同研究費などです」と説明してくれた。期限付きでない安定財源である運営費交付金は国から国立大学に支給されるが、近年では減額傾向にある。競争的資金は、各研究者が応募した研究課題が国などに採用された場合に支給される。

   ただ、ひとつの研究プロジェクトが完了しても、iPS細胞全体の研究そのものが終わるわけではない。継続のために、必要額をプールしておく必要がある。

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