2024年 4月 25日 (木)

衆院選序盤調査、自公「300超」予測も 失速の希望・小池氏が「1丁目1番地」で訴えたのは...

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   2017年10月12日の朝刊新聞各紙が掲載した衆院選(10月10日告示、22日投開票)の序盤情勢調査の結果は、一時は「台風の目」だとみられた希望の党にとっては、厳しい内容になった。各社が、自民党が単独過半数(233議席)を確保する見通しを報じており、公明党を合わせると「300超」になると見出しを打つ社もある。

   希望については「伸び悩み」の見出しが躍り、このままでは政権獲得はきわめて厳しい情勢だ。そんな中で「希望」の小池百合子代表は、東京の「1丁目1番地」にあたる東京1区に選挙戦3日目にして2回目の応援入り。情勢調査のとおりになれば「白地小切手」を与党に渡すことになり、その結果として「森友・加計」問題の解明や受動喫煙の問題が解決できなくなると訴えた。

  • 新宿駅西口で応援演説する小池百合子氏。選挙戦3日目にして2回目の「東京1区」入りだ
    新宿駅西口で応援演説する小池百合子氏。選挙戦3日目にして2回目の「東京1区」入りだ
  • 支持者は緑の帽子を持って集まった
    支持者は緑の帽子を持って集まった
  • 新宿駅西口で応援演説する小池百合子氏。選挙戦3日目にして2回目の「東京1区」入りだ
  • 支持者は緑の帽子を持って集まった

3紙の見出しに「希望 伸び悩み」

   調査結果では、安倍晋三首相率いる自民党が小選挙区、比例区ともに有利に立っていると伝えた。各紙(東京本社最終版)は1面に次の見出しを掲げ、与党の優勢と希望の苦戦を伝えている。

「自民堅調 希望伸びず」「立憲に勢い」(朝日)
「自公300超うががう」 「希望 伸び悩み」「立憲に勢い」(毎日)
「与党、300議席に迫る勢い」「自民、単独安定多数も 希望、選挙区で苦戦」(日経)
「自民 単独過半数の勢い」「希望 伸び悩み」(読売)
「自公300議席うかがう」「希望、伸び悩み」(産経)

   毎日新聞は共同通信の配信記事を掲載し、産経新聞は共同通信の調査結果と独自取材の内容を組み合わせて記事化した。「希望」がリベラル色の強い民進党出身者を「排除」したり、首班(首相)指名を決めずに選挙戦に突入したりしたことが響いたとみられている。

東京1区、選挙戦3日目にして2回目の応援演説

   この日、小池氏は首都圏の8か所で演説するスケジュールが組まれた。その3番目が、東京1区の新宿駅西口だ。東京1区では、12年と14年は自民前職の元外務政務官、山田美樹氏(43)と、立憲民主党元職の元経済産業相、海江田万里氏(68)が「一騎打ち」する構図で、山田氏が「2連勝」していた。議席を失った海江田氏は民進党から出馬予定だったが、最終的には立憲民主党から出馬。そこに「希望」から「刺客」として新人の弁護士、松沢香氏(39)が送り込まれ、三つどもえの様相だ。2月の千代田区長選、7月の都議選に続く3度目の「首都決戦」の舞台でもある。

   こういった事情もあって、小池氏は公示日の10月10日に東京1区入り、わずか2日後に再び応援演説に立ったわけだ。小池氏は約18分30秒にわたって演説。都知事就任以降、情報公開を進めた実績を強調しながら、森友・加計問題に対する安倍首相の対応について

「情報公開といった考え方と一番遠いんじゃないでしょうか皆さん!」

と声を張り上げた。序盤調査について言及したのはその直後。次のように、「白地小切手」という最近はなじみのない表現で、このままでは「何も変わらない」ことを訴えた。

「今日の各種メディアの世論調査を見ておりますと、このままいきますと、何にも変わらないどころか白地小切手を自民党・公明党に渡すような、そんな流れになってきている。つまり何も変わらないということですよ」

訴えたのは「モリ・カケ」「受動喫煙」

   ただ、自公政権が続く弊害として最も力を入れて訴えたのは、「モリ・カケ」と受動喫煙の問題で、公約の冒頭に掲げている「消費増税凍結」や「議員定数・議員報酬の削減」ではなかった。

「じゃあモリ・カケ問題も、『国民の皆さんが選挙で納得されたんでしょ』、それで終わりですよ!そしてまた、ここはちょうど喫煙場所にもなっているんだけれども、IOCやWHOから『日本という国は、受動喫煙に対してまだ何もやってないんじゃないか』という、そのようなご指摘をいただき、2020年の五輪パラリンピックのホストシティーとしては、1日も早くその対策を取るために、国の法律ができればと、これまで待ってきましたけれども、できやしません!なぜか!既得権、しがらみに囲まれているからできないのであります!」

   小池氏の演説後に松沢氏は情勢調査についてコメントを求められ、

「そうなんですか、すみません、忙しすぎて世論調査まで手が回ってなくても申し訳ありません」
「戦い抜きますので、皆さんに知っていただけるように全力を尽くします」

などと話していた。

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