押収品バット・ボールの陳列テクが「スゴすぎ」 なぜここまで?宇都宮東署幹部に聞いた

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   関東地方や福島県の高校で野球部のバットやボールが相次いで盗まれ、茨城県水戸市の男2人が逮捕された事件をめぐって、証拠品を押収した栃木県警の「陳列技術」がインターネット上で反響を呼んでいる。

   公開された押収品の野球用具は、まるで記念館や博物館の「展示」のように美しく並べられていた。これにツイッターで、「スゴすぎる」「職人の仕事」などと驚嘆の声が相次いだのだ。なぜ、そこまで力を入れて陳列したのか。J-CASTニュースは、押収品を公開した宇都宮東署の副署長に話を聞いた。

  • ネットを驚かせた押収品の「陳列技術」とは…
    ネットを驚かせた押収品の「陳列技術」とは…
  • 「まるで記念品」のように陳列された押収品(宇都宮東警察署提供)
    「まるで記念品」のように陳列された押収品(宇都宮東警察署提供)

「記念品コレクションの公開みたい」

   話題の発端となったのは、関東地方(神奈川、埼玉、栃木、茨城、群馬)と福島の計6県の計20高校で、硬式野球部の野球用具が大量に盗難された事件だった。盗まれた野球用具は全校あわせてボール9300個、バット31本、グラブ16個に及んだ。

   この連続盗難事件に関連して、栃木県警などは2017年10月2日、埼玉県内の高校から金属バット12本とボール120個を盗んだとして、建造物侵入と窃盗の疑いで茨城水戸市に住む男2人を逮捕した。この男2人が残りの盗難事件にも関与していると見て、捜査を進めている。

   こうした事件をめぐって、押収品の野球用具を公開した宇都宮東署が、インターネット上で思わぬ注目を集めることに。10月2日にマスコミ向けに展示した押収品の陳列方法が、「スゴすぎる」と話題になったのだ。

   土で茶色く汚れたボールはピラミッド状に高く積み上げられ、箱に入った新品のボールは「縫い目」まで綺麗に揃っている。さらに、2本の金属バットは斜めにクロスする形で配置。まるで、展示品を並べているかのような気合いの入れようなのだ。

   こうした押収品の様子は、事件を報じたニュース番組や新聞記事(ウェブ版)の報道で紹介された。するとツイッターやネット掲示板には、

「盗品の並べ方に捜査員のセンスを感じる」
「ピラミッドという発想はなかなか出てこない」
「陳列キレイすぎんだろ、職人の仕事」

といった驚嘆の声が相次いで寄せられた。なかには、「記念品コレクションの公開みたい」「もはや野球博物館並みの並べ方」といった意見も出ていた。

「業務に支障が出ない範囲で作業した」

   いったい、なぜここまで綺麗に押収品を陳列したのか。宇都宮東署の生田目(なばため)謙一副署長は4日のJ-CASTニュースの取材に、「証拠品は丁寧に扱うのが基本ですが」とした上で、

「今回の事件では、高校球児がいつも練習で使っているボールやバットが盗まれました。球児の汗や涙が染みこんだ野球用品を、ただ雑然と『押収品』として並べるのでは、被害に遭われた皆さんに申し訳ない、そう考えました」

と話した。

   生田目副署長によれば、今回の野球用品の陳列にあたったのは、刑事1課の捜査員2~3人。陳列にかかった時間は30分ほどで、「通常の業務に支障が出ない範囲で作業した」とした。ボールをピラミッド状に積みあげるために、木材を使って専用の土台を組んだという。

   なお、2つあるピラミッドを作るのに使ったボールは計770個(一山385個)。縫い目を揃えたボールは計168個に及んだという。

   今回、インターネット上で陳列のテクニックを称賛する声が相次いでいることについて聞くと、生田目副署長は、

「警察が証拠品を大切に扱っているということが、皆さんに伝わる機会になったならば幸いです。そういう意味では、いい仕事ができたんじゃないでしょうか」

と笑っていた。

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