2018年 9月 23日 (日)

安倍首相の地震お見舞いメッセージ、なぜか「蔡英文総統閣下」が消える 台湾メディア「中国の圧力?」

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   台湾東部を襲った地震をめぐり安倍晋三首相が出したお見舞いメッセージが、台湾メディアの間で波紋を広げている。首相官邸のウェブサイト掲載直後は「蔡英文総統閣下」の宛名があったが、ほどなくして削除されたためだ。

   中国は日台の親密ぶりに神経をとがらせており、日本側が配慮した可能性もあるが、台湾メディアでは「中国の圧力?」などといぶかしむ声が出ている。

  • 首相官邸ウェブサイトに載っていたお見舞いメッセージ。「蔡英文総統閣下」の宛名は後に消えることになる
    首相官邸ウェブサイトに載っていたお見舞いメッセージ。「蔡英文総統閣下」の宛名は後に消えることになる
  • 現時点で掲載されているメッセージ。タイトルは単に「台湾東部で発生した地震を受けた安倍内閣総理大臣によるお見舞いメッセージ」になった
    現時点で掲載されているメッセージ。タイトルは単に「台湾東部で発生した地震を受けた安倍内閣総理大臣によるお見舞いメッセージ」になった

タイトルからも「蔡英文総統宛て」消える

   首相官邸ウェブサイトに掲載されたお見舞いメッセージは、

「東日本大震災の際に、古くからの友人である台湾の皆様から本当に心温まる支援を頂いたことを、今でも日本国民は良く覚えています。台湾の困難に際し、日本としては必要な支援を何でも行いたいと考えています」

といった内容。2018年2月8日午前時点では

「台湾東部で発生した地震を受けた安倍内閣総理大臣による蔡英文総統宛てお見舞いメッセージ」

のタイトルで、冒頭には「蔡英文総統閣下」の宛名、末尾に「2018年2月8日 日本国内閣総理大臣 安倍晋三」とあった。ところが後に宛名と末尾の日付などはなくなり、タイトルも単に

「台湾東部で発生した地震を受けた安倍内閣総理大臣によるお見舞いメッセージ」

になった。

アップル・デイリー「政治的干渉があるのか」

   台湾大手紙の自由時報は、宛名は掲載から1時間半ほどで消えたと指摘。「中国の圧力が疑われる」とした。アップル・デイリーは、日本が被災地を支援していることに触れながら、「政治的干渉があるのか」とした。

   この宛先の件を差し引いても、日本政府の台湾に対するメッセージの発信は異例の規模だ。首相官邸はツイッター、インスタグラム、フェイスブックの3つのSNSを使って、安倍首相による「台湾加油(頑張れ)」の毛筆つきで、日中2か国語を発信。これに対して、普段は英語でしかツイートしない蔡英文氏が日本語で

「安倍首相からのお見舞いは、まさかの時の友は真の友、まさにその通りです。このような困難な時の人道救助は正に台日双方の友情と価値観を体現するものだと思います」

と返信した。さらに安倍首相は個人アカウントで、日中2か国語で

「親愛なる台湾の皆さん、日本は常に皆さんと共にあります」

とした。これらのやり取りは台湾メディアでも好意的に報じられている。

環球時報「大陸を拒絶しながら日本の援助を受けるのか」

   中国は元々、独立志向の民主進歩党・蔡政権への警戒感が強く、今回の日台間の親密ぶりにも神経をとがらせている。中国共産党の環球時報は「大陸を拒絶しながら日本の援助を受けるのか」と題して、台湾が中国を含む各国からの支援要請を現時点では辞退しておきながら、日本の援助だけは受け入れたことを指摘している。こういった点に日本側が配慮した可能性もある。

   台湾の総統府の報道官は2月8日の記者会見で、中国を含む世界各国から支援の申し出があったことに感謝の言葉を述べながら、「生命反応を検知する最先端の設備を持った日本の救援チーム」が台湾入りしたことを紹介した。

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