2024年 4月 16日 (火)

キヤノンの「強さと弱さ」が交錯 新・成長4事業の行方

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

医療機器と、産業機器、ネットワークカメラ、商業印刷

   他方、東芝メディカルシステムズ(キヤノンメディカルシステムズに社名変更)を6655億円で買収して新たに加わった期待の「メディカルシステム事業」は、売上高4362億円、営業利益225億円。「産業機器その他事業」も、半導体露光装置などが好調で、売上高が25.2%増の7317億円、営業利益は前期の7.5倍の568億円の黒字と好調だが、いずれも規模はまだまだ。

   2018年度について田中副社長は「その(17年度の)ペースで伸びるのは難しい。今年度は現行事業を慎重にみている」と言うが、複合機、デジカメの両事業で営業利益の8割以上を稼ぐ構図は変わらない。

   そもそも、キヤノンが近年進めてきたのは、複合機やデジカメ依存からの脱却だったはず。そのために、御手洗冨士夫・会長兼最高経営責任者(CEO)は新規の成長4事業を掲げている。医療機器と、産業機器、監視用などネットワークカメラ、商業印刷で、この間、M&A(合併・買収)に1兆円を投じて東芝メディカルなどを次々に傘下に収めてきた。実際、2017年度はこれら新規事業の売上高比率が24%と過去最高になった。しかし、営業利益の貢献度は2割に満たない。

   2018年度の部門別の売上高と営業利益の見通しは、オフィスが1兆9390億円(前年度比3.9%増)・2355億円(30.4%増)▽イメージングシステム1兆1530億円(1.5%増)・1930億円(9.7%増)▽メディカルシステム4700億円(7.8%増)・270億円(20.0%増)▽産業機器その他8390億円(14.7%増)・694億円(22.2%増)。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中