2018年 12月 19日 (水)

トヨタはなぜ「サブスクリプション」に挑戦するか 戦略転換の背景

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   トヨタ自動車が販売戦略を大きく転換する。

   全国のトヨタ販売店で2022~25年をめどに全ての車種を併売する方針を発表したのに続き、2019年をめどに月定額制で乗り換え可能とするリースや、1台の車を複数人で共有するカーシェアリング事業への参入を打ち出した。消費者の志向が車の「所有」から「利用」へと変化する中、これまでこだわってきた新車販売主体のビジネスモデルを抜本的に見直す。

  • 10月にはソフトバンクとの提携も発表した豊田章男氏(右)。左は孫正義氏
    10月にはソフトバンクとの提携も発表した豊田章男氏(右)。左は孫正義氏

筋斗雲から「KINTO」と命名

   トヨタが導入する車の定額制サービスは、毎月定額を支払えば、複数の車種を2~3年ごとに乗り換えることができる仕組み。税金や保険の支払い、車両メンテナンスなどの費用を会費に含み、月額定額で気軽に車の利用や乗り換えができることを売りにする。

   サービス名は「KINTO(キント)」。必要な時にすぐに現れ、思いのままに移動できる西遊記の「筋斗雲(きんとうん)」のように使ってもらうことをイメージして名付けたという。

   こうしたサービスはビジネスモデルの用語で「サブスクリプション」と呼ばれる。直訳は「クラブの会費」「予約金」などを意味する。海外ではすでにさまざまな業種で展開されているが、国内の自動車メーカーとしては初めての取り組みだ。

   また、カーシェアリング事業は、全国に約5000店舗ある販売店網を活用。平日に利用の少ない試乗車を活用することで比較的割安な価格設定を目指すほか、ある販売店から別の販売店への車の乗り捨ても可能としたい考えだ。年内に東京で試験的に導入し、2019年半ばの全国展開を目指す。

このままでは「ジリ貧」の危機感

   これらの新たなサービスへの参入は、11月1日に名古屋市で開いた全国トヨタ販売店代表者会議で示した。その背景には、若者のクルマ離れやカーシェアの台頭で新車販売市場が頭打ちになる中、従来のビジネスや手法に頼っていてはじり貧になるという危機感がある。

   国内販売担当の佐藤康彦専務役員は11月1日の記者会見で、「2025年には、なりゆきで国内年間販売台数は120万台になってしまう」との見通しを示した。トヨタは年間国内販売150万台にこだわっており、30万台のギャップをどう埋めるかが目下の課題になる。

   今回打ち出したリースやカーシェアリングへの参入は、所有から利用への流れを逆手に取った施策と言える。新サービスに力を入れるほど、販売台数が食われるというジレンマに陥る。だが、クルマ離れが進む若者にまずは乗ってもらうことで将来的な購入につなげ、リースやカーシェアで使う車が増えることによる市場活性化や車の買い換えサイクル前倒しなどの効果も見込む。こうした効果を合わせ、国内販売150万台を維持しよう――というわけだ。

   11月6日に発表した2018年9月中間決算では、売上高が2年連続で過去最高を更新したトヨタ。厳しさを増す事業環境に対応し、「未来のモビリティー(移動)社会に向けた歩み」(豊田章男社長)を急ピッチで進める。

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