2024年 4月 27日 (土)

パイオニア身売りでどこへ行く 数々の「世界初」生んだ名門の未来

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「カーエレ」の将来にも不安が

   一方、プラズマテレビは液晶テレビとの競争に敗れ市場そのものが消滅するなど、事業環境は厳しかった。2015年にホームAV、電話機、ヘッドホン関連はオンキヨーに、DJ機器事業はファンドに売却。カーエレへの集中を鮮明にした。

   だが、カーエレの事業環境も極めて厳しい。スマートフォンでカーナビの機能を代替できるようになったからだ。パイオニアのライバル、アルパインは上場を廃止し、親会社のアルプス電気と経営統合してアルプスアルパインを発足させたほか、クラリオンは親会社が日立製作所からフランスの大手自動車部品会社に変わる。

   パイオニアは国内外のグループ従業員約2万人のうち、3000人を削減する計画。森谷浩一社長と社外取締役以外の取締役5人は辞任して、ファンド側から役員を受け入れる予定だ。

   当面の資金を確保し、経営体制を変更しても、厳しい事業環境に置かれていることは変わりない。完成車メーカーやIT企業が自動運転の開発にしのぎを削る中、パイオニアは「必要とされる会社」になれるのか。いまだ視界不良だ。

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