2024年 5月 3日 (金)

日比谷高校「異例の二次募集」の深層 東京受験戦争の裏側を解き明かす

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入学辞退「考えていない」としたにもかかわらず...?

   「危機感を覚えたのだろう学校側」が、「今年度に関しては『合格して手続きをしたら必ず来てくださいというスタンスで説明会が行われていて、納得する生徒だけ受けてください』みたいな話を説明会でしたようです」と解説。同校公式サイトの入試情報では、「入学辞退について」と題した文書で、

「『入学手続き完了後、保護者の転勤にともなう転居等』のやむを得ない事情が生じた場合以外、他校の合格等の理由による入学辞退があることは、本校としては考えておりません」

などと記されている。

   学校側としては辞退する生徒がいないと考えたのか、今年度入試では、正規の合格者を160人しか出さなかったという。ところが学芸大附属は場所柄、神奈川の生徒が多く受けるといい、「そちらに受かった生徒が辞退して、繰り上げ合格が発生してしまったということだろう。充足しなければどんどん繰り上げ合格を次の生徒に出していかざるを得ない状況だったと思う」と話していた。

   今回の繰り上げ合格者数について聞いてみると、担当者は「正確な数は発表されていないが、Z会進学教室だけでも10名を超える繰り上げ合格の連絡が来ている」と明かした。「わからないが」と前置きしたうえで、「ネットなどで見るとほかの塾さんも前に比べて合格者数が35名くらい増えているので、100名はくだらないのでは」と推測。

   毎年、日比谷高校は抜ける生徒を見込んで合格者を男女合わせて20名ほど出しているが、ほかの都立高校に比べて合格者数は多いという。「例年通りの抜け方だと十分収まったのが、今年はそれ以上に抜けてしまったのは何か別の要因があるとすると、学芸大附属の追加合格が多かったことだろう」と分析していた。

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