2019年 9月 22日 (日)

イカを捌いたら、中から7センチの「オオグソクムシ」が...! 専門家も「初めて見た」珍事、その原因は?

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   何がどうしてこうなったのか。買ってきたヤリイカを家で捌いたら、中から深海生物「オオグソクムシ」がお目見えした。そんな驚きの光景を撮影した写真がツイッター上で話題を集めた。

   オオグソクムシはヤリイカの薄皮と体の間に入り込んでいたという。専門家に見解を聞くと、「あっても不思議ではない現象です」として考えられる原因を話す。

  • 胴体をさばく前のヤリイカ(写真提供:ツジタアヤ(@tsujita_aya)さん)
    胴体をさばく前のヤリイカ(写真提供:ツジタアヤ(@tsujita_aya)さん)
  • さばかれたヤリイカ。薄皮と胴体の間にオオグソクムシがいる(写真提供:ツジタアヤ(@tsujita_aya)さん)
    さばかれたヤリイカ。薄皮と胴体の間にオオグソクムシがいる(写真提供:ツジタアヤ(@tsujita_aya)さん)

「さて胴体をイカソーメンにするかと包丁を入れた時...」

   投稿したのは元漫画家でウェブディレクター兼デザイナーのツジタアヤ(@tsujita_aya)さん。2019年3月17日、「【虫注意】昨日、ヤリイカさばいていたら胃袋の中ではなく、頭の薄皮の中にグソクムシらしきものが居たんですけど、これどういう状況でこうなったの?? どなたかご存知方、いらっしゃったら教えて下さい」(原文ママ)と驚いた様子で写真を2枚アップした。

   1枚目はまな板に乗った、胴体をさばく前のヤリイカ。白い光沢がまぶしい。2枚目は真っ二つに切られたヤリイカだが、明らかにイカではない「それ」がいる。体長は「約7センチ」あったという。茶色い甲殻が薄い膜に覆われ、ちょこんと居座っているのがよく分かる。

   宮城県の三陸地域で11日に注文し、15日に水揚げされたというこのヤリイカについて、「復興支援のつもりが逆に海から面白い贈り物を頂いてしまいました」と投稿していたツジタさん。J-CASTニュースの取材に、

「胴体と足部分を引き離すときに気持ちいいほどスルリと内臓が取れた後、さて胴体をイカソーメンにするかと包丁を入れた時、胴体の真ん中で薄皮との間に挟まれて『居た』状態です」

と発見時の状態を明かす。はじめは「シャコ」だと思ったが、夫に「グソクムシだろう」と指摘されたという。見たことのない情景に子どもたちははしゃぎ、夫は「テンション上がり目に写真を撮ろうとしていました」と当時を振り返る。

専門家「あっても不思議ではない現象」

   どうしてこのような状態になるのか。沼津港深海水族館の飼育展示マネジャー・塩崎洋隆さんに写真を見てもらうと、「こういう状態は初めて見ました」とした上で、「大きさなどの特徴から言って間違いなくオオグソクムシでしょう」と話す。

「オオグソクムシは他の動物に寄生しません。海底にいて、穴を掘って隠れたり、狭いところに潜ったりする習性があります。一方、ヤリイカは季節によっては深い海に生息します。ともに海底にいる時に底引き網漁などで一緒に捕獲され、オオグソクムシは近くにいたヤリイカの中に隠れようとして入ったのではないかと推測されます」

   鳥羽水族館の飼育員・森滝丈也さんも取材に対し、「初めて見ました」と話す。「同じ網にかかった際、オオグソクムシがヤリイカをエサとして食べようとして、薄皮を破き、潜り込んだのではないでしょうか」とし、次のように見解を述べる。

「オオグソクムシは『腐肉食』といって、死んだ状態、死にかけている状態の動物を捕食します。生きて泳いでいるものは襲いません。ですので、このヤリイカが網で捕らえられて弱っていたか、ほとんど死んでいた状態のところに取りついたのではないでしょうか。

ヤリイカは、魚と違って胴体が筒状になっているので入り込みやすいでしょう。臭いが強いワタにひかれ、隙間を狙って入っていったと思われます。あっても不思議ではない現象です」

   ところで、このヤリイカは人が食べても大丈夫なのだろうか。塩崎さんは「問題ないと思います。オオグソクムシは毒などを持っているわけではないですし、人が食べても害はありません」と話していた。

(J-CASTニュース編集部 青木正典)

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