2024年 4月 19日 (金)

「Mr.ラグビー」平尾誠二という男の生きざまは、なぜ人々の心を打つのか

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泣き虫先生「大切なことを教えるのを忘れていた。ごめんな...」

   また、平尾さんのラグビーの才能を見出した元・伏見工監督の山口先生は「大切なことを教えるのを忘れていた」。2017年2月10日に行われた「感謝の集い」で、

「親より先に逝くな――。そんな大事なことを教えるのを忘れていた。ごめんな...。あの賢い子が逝く順番を間違えるなんて...。代われるものなら代わってやりたい。私には子どもがふたりいますが、どちらも娘なので、彼のことはほんとうに自分の息子のように感じていた」

と語り、嗚咽(おえつ)を漏らした。

   山口先生は花園(高校ラグビー)決勝前、選手たちに「いいか、お前ら、60分間(高校は30分ハーフ)、目いっぱい、楽しんで来い!」と言って、選手たちを送り出した。「平尾にはラグビーだけでなく、人間形成においても、わたしのもてるすべてを教え込んだ」と話し、枯れることのない涙を流した。

   そんな平尾さんは、選手を経て指導者となった。かつてのインタビューで語っていたのが、

「僕は、ロッカールームで『勝つ』とか『勝とう』という言葉は一切、使わない。そんなもんは『神さん』が決めることやし」

   そのプレースタイルよろしく、仲間を信じ、自由奔放なチームを作った。また、人を「叱るときの4つの心得」として、

(1) プレー(行動)は叱っても人格は攻めない
(2) 後で必ずフォローする
(3) 他人とは比較しない
(4) 長時間叱らない

ということも、過去のインタビューで語っている。ラグビーという、特に激しいスポーツにおいて、時に厳しく、時にやさしかった平尾さんの人物像が浮かび上がる。

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