2024年 4月 24日 (水)

14106=愛してる、じゃあ389-334は? 時代映した「ポケベル語」を振り返る

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最近のネットスラングと似ている面もあるが...

   とどめを刺したのがPHS・携帯電話の登場だ。料金も大差なく、機能面では優位なPHS・携帯電話の攻勢に、今度はポケベルそのものが消えていった。すでに95年の『ポケベルおしゃべりノート』で、巻末に当時の最新ケータイのガイドが載っているのが、この構図を象徴する。

   こうして、いつしか姿を消すことになったポケベル語。ITジャーナリストの井上トシユキさんは、その後の「2ちゃんねる語」や最近のSNSなどでの「ネット流行語」と、ポケベル語は「似ているようで違う」と分析する。

「サブカル的なコミュニケーション、という点では共通しますが、ネット上の言葉は、同じコミュニティーの中でだけ通じればいい、という傾向が強い。仲間ごとに独特の表現があり、しかも次々新しい言葉が生まれますから、私なんかでも調べないとわからないことがある」

   一方でポケベル語は、自然発生的に生まれた言葉でありつつ、前述したようなマニュアル本などを通じて、地域やコミュニティーを越えた広がりを見せ、「女子高生などのみならず、若ぶろうとする『おじさん』たちにも使われた」と井上さんは言う。その後間もなくネットが普及し、大きくコミュニケーションの形が変わったことを考えると、広い層が使えた俗語・スラング群としては、「ポケベル語は『最後』のものと言ってもいいかもしれません」。

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