犬じゃなくて獅子舞――?! お笑い芸人のたむらけんじさんが2020年4月13日、シンガーソングライターで俳優の星野源さんの楽曲「うちで踊ろう」とのコラボ動画をツイッターに投稿したところ、「久々に声出して笑った」などとネットの爆笑を誘っている。というのも、12日に安倍晋三首相がアップしたコラボ動画に構図をかなり似せつつ、自身の芸風をこれでもかと詰め込んだパロディ動画だったためだ。「風刺動画、最高です」といった声もあがった。「とても良い素材をありがとうございました」新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大により、外出自粛の動きが広がる中、たむらさんは「とても良い素材をありがとうございました。上手に調理出来たかわかりませんが皆さん召し上がれ。少しでもお家で踏ん張ってる皆さんが楽しんで頂けたら嬉しいです」と投稿。星野さんが3日、インスタグラムでコラボを呼び掛けた「うちで踊ろう」の弾き語り動画に、たむらさんが自宅で寛ぐ様子を合わせた動画を投稿した。足を組んでおなじみの獅子舞を膝に抱える場面で始まると、コーヒーを優雅にすすり、本を読みふけ、テレビのリモコンを操作する――。どこかで見覚えのあるこの展開はそう、安倍氏が12日に投稿した「うちで踊ろう」のコラボ動画とまったく同じだ。ただ、細部は安倍氏のそれとはまったく異なる。まず安倍氏が冒頭で抱えるのは愛犬だが、先のとおりたむらさんは持ちネタの獅子舞。安倍氏動画で愛犬が頬ずりするのをトレースするように、獅子舞を口元に持ってくるあたり、芸が細かい。いつものサングラスに半裸姿、腹に文字を書いて撮影しているたむらさん。その文字は「ステイホーム」「ソーシャルディスタンス」といった感染拡大防止を呼びかける言葉だが、中には「三密VS八光」と共演の多い落語家の月亭八光(はちみつ)さんの名前を持ち出したものも。最後は「コロナのアホ!!」と書かれ、お決まりの「ちゃー」のポーズでオチをつける。「めちゃくちゃ怒られたら皆んな助けてね」安倍氏の動画は「友達と会えない。飲み会もできない。ただ、皆さんのこうした行動によって、多くの命が確実に救われています。そして、今この瞬間も、過酷を極める現場で奮闘して下さっている、医療従事者の皆さんの負担の軽減につながります。お一人お一人のご協力に、心より感謝申し上げます」として投稿。「安倍首相頑張ってください!」と一部に激励のリプライもあるが、自粛続きで生活や経営が逼迫する人が多い中、「過酷を極める現場の人を心配しながら、優雅にソファーでお茶が飲めるとか凄い」「休業補償もなく休業要請された人はこんなに心にゆとりのある時間が持てるでしょうか?」など、政府のトップとしての無神経さを批判する声が相次いでいる。そんな中でのたむらさんのパロディ動画に、ツイッター上では、「風刺動画、最高です」「お笑い芸人の皆様はほんとうにすごいと思います! 本家をみて、心がすさんでしまったのを明るい気分にさせてもらいました」「怒られたら助ける助ける めっちゃオモロい 気分が落ちてる時に見るようにします!」「めっちゃ笑った ありがとう!」「盛大に怒られてください 笑」「仕事早い最高w」などと爆笑する声が寄せられている。たむらさんは投稿で、「めちゃくちゃ怒られたら皆んな助けてね」と懇願している。これに、松井一郎大阪市長が「安倍総理に届きますように!拡散希望!これは怒られるやつや!笑い」と反応。たむらさんはさらに「怒られる時は一緒について来てくださいよ。お土産は豚まんでいいですよね?」と松井氏に返信していた。
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