2021年 1月 17日 (日)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
ニューヨーク・タイムズ編集者の相次ぐ辞任の意味

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共和党上院議員の投稿掲載でも責任

   「ニューヨーク・タイムズ」では2020年6月にも、論説欄の編集責任者が事実上の辞任に追い込まれている。

   米中西部ミネソタ州の白人警官による黒人男性死亡事件をきっかけに相次いだ暴動をめぐり、 「ニューヨーク・タイムズ」紙は2020年6月3日付電子版に、トム・コットン上院議員(共和党、アーカンソー州選出)の寄稿を掲載した。

   記事の中でコットン氏は、抗議デモへの急進左派の関与を主張し、「暴徒によって多くの都市が無政府状態に陥った」と指摘した。

   治安回復のために「圧倒的な力を見せるべきだ」として、トランプ政権がすでに示唆していた反乱法に基づく連邦軍の派遣を支持した。

   この寄稿は、社内外から激しい反発を招いた。社内では掲載を非難する抗議文に約800人が署名し、上層部に提出した。抗議のために出社拒否する記者もいたという。

   記者たちは「現場で取材する記者の命を、危険にさらすことになる」「掲載を恥じている」などと相次いで非難。その思いをツイートした。

   社外からは、「憎悪と暴力をあおる危険な内容だ」「今後、取材には応じない」などの声が上がり、購読解約も殺到したという。

   その後、同紙は寄稿文を検証し、5日、「生死に関わる問題だけに、最高レベルのチェックが必要で、掲載すべきではなかった」と公表した。「急進左派のデモへの関与は裏づけがなく、文章のトーンが不要に厳しい」とも指摘した。

   コットン氏はツイッターで、「軍隊を使うことを求めたのは、暴動を止める後方支援としてであり、デモ隊に対してではない」と反論。「軍隊を送り込め(Send In the Troops)」という過激な見出しは、編集部によってつけられたという。

   この騒動を受けて、論説欄のジェイムズ・ベネット編集責任者は辞任した。事実上の解任とみられる。

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