2021年 9月 21日 (火)

渋谷の不動産と東急の未来 悲観論一色ではない理由

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テレワーク拡大の影響は?

   会社を支えているように見える不動産事業ではあるが、テレワーク拡大→オフィス需要減→賃料減収という経路でコロナの影響が及ぶのではないかとみられている。東急の不動産事業の中心地である渋谷は、製造業などよりもテレワークと親和性があるIT関連企業の集積が目立つエリアのためだ。富士通が7月6日、「通勤定期代支給廃止」(これはこれで鉄道事業を直撃するが)とともに「オフィス半減」を発表して話題となったが、そうした動きが広がっても不思議ではない。

   一方、東急グループには東急不動産ホールディングス(HD)という不動産会社があってややこしい。戦後まもなく東急電鉄から独立し、現在は東急が約16%を出資する。ちなみに「東急ハンズ」は東急不動産HDの傘下にある。将来的に統合するのではないかとみる向きもあるが、長年別会社でライバルでもあっただけに簡単ではないようだ。また、東急不動産HDの営業利益(ハンズなども含む)は20年3月期に793億円で東急の不動産事業の2~3倍程度と大きいことも話を複雑にする。というわけで、両社で重複する部分を整理し効率化を図れば、筋肉質になりそうだが、そうも行かないところが株価にも影響している模様だ。

   ただ、野村証券がカバーする私鉄6社について6月25日付でまとめて出したリポートでは、投資判断について東急のみ3段階の最上位の「Buy(買い)」で、他5社は真ん中「Neutral(中立)」だった(京成電鉄がBuyから格下げで他は評価を維持)。東急については「コロナ感染が終息するとみる2023年3月期に渋谷の再開発効果が顕在化する」と指摘。このように東急に対して悲観論一色というわけではないものの、鉄道業界のなかでは主力のホテル・レジャー事業が打撃を受けている西武ホールディングスなどともに株価大幅下落組であるのも事実。東急株が再び上昇するためには、渋谷の不動産事情について力強い材料が必要になりそうだ。

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