2021年 3月 4日 (木)

周庭氏逮捕で考える「香港の今」と日本メディア

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「あなたの知らない、周さんの仲間も助けてください」

   ツイッターでは、周氏逮捕に関する驚きの投稿があふれる一方、違和感を訴える人もいる。

「逮捕されたのは周さんだけじゃない。あなたの知らない誰かさんも逮捕されてる。(中略)あなたの知らない、彼女の仲間も助けてください」
「表面的には『全員がヒーローだ』的な発言を繰り返しつつ、結局、ありきたりの視線で、特定の人物だけにスポットライトを当ててしまう。とりあげるのはいいけれど、スポットライトは止めよう」

   一方、日本のある民放の男性記者(30代)は香港に何度も出張して民主派のデモなどを取材してきたが、苦しい胸の内をこう明かす。

周庭氏が語っていた「日本への思い」(画像は周庭氏23歳誕生日の投稿、一部加工)
周庭氏が語っていた「日本への思い」(画像は周庭氏23歳誕生日の投稿、一部加工)
「私は香港には詳しくないけど、中国語はできるので、記者としてもっと丹念に取材したい思いはあります。でも民主派の若者らは当局の摘発を恐れて、なかなか顔を出して取材に応じてくれず、テレビとしてはとてもやりにくい。そんな中で、周庭さんは流暢な日本語で取材に応じてくれるので『便利』ですし、本社からも『視聴率が上がるから周さんを撮れ』と指示されるので、複雑な思いです」

   周氏の逮捕容疑の詳細は不明だが、周氏の公式フェイスブックでは11日未明、「外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えた罪」に問われたと公表している。前述の香港人の元助手はこう話す。

「周氏が日本メディアやSNSで支援を訴えていたことが『外国勢力と結託』とされていた可能性があります。彼女は直接、日本に対中制裁や敵対行動を求めた訳ではないと思いますが、今の香港警察、中国共産党は何に『因縁』を付けてくるか予想できません」
香港の街並み
香港の街並み

   周氏の日本語での発信と日本メディアや日本のSNSユーザーの彼女への関心ばかりが、香港警察や中国共産党を警戒させたわけではないだろう。自戒を込めて書くが、「隣国」のメディアとして私たちに求められているのは、香港で今起きていることを、深く、多角的に分析し、日本のユーザーに「我がこと」として伝え続けることだろう。

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