2020年 10月 27日 (火)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち 「コロンブスの日」めぐる祝意と抗議の現場

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大統領が「公の建物では星条旗を掲げるように」

   10月9日、トランプ大統領は1934年の法令に従い、国民に対して宣言文を発。ツイートで、「コロンブスの日」をきちんと祝い、「公の建物では星条旗を掲げるように」と呼びかけた。

   また、「近年、過激派らがコロンブスの遺産を傷つけようとしていることは嘆かわしい」と訴えた。

   宣言文に対して、賛否両論のコメントが多数、寄せられた。その中に、興味深い動画があった。実際に起きたことではなく、創作したものかもしれない。

   車の運転席に座る男性に「この車を盗まれたと通報があった」と警官らしき人が伝える。

「盗んだだって? 発見したんだ。誰もいなくて、この車は俺が発見したから、俺のものだ。今日は何の日だ?」

   警官らしき人が答える。「コロンブスの日だ」

   コロンブスの「新世界発見」を皮肉っているのだろう。

   オハイオ州コロンバスでは、市が像を撤去した。市の名前を変更する提案も、なされている。

   同州にある大学で私がお世話になり、今もコロンバスの近くに住む元教授は、「一連のコロンブス騒動」をどう捉えているのか知りたくて、電話してみた。

   彼女はいつも、「トランプはジョークだ」と言っている人だ。

「すべてがばかげている。あんなに乱暴なやり方で像を撤去する方も、それにムキになって反対する方も。過去のことを今の事情に照らし合わせて批判し、像を撤去することに、どんな意味があるの? ほとんどの人は、像のことなんか、どうでもいいと思っているわ」

   私が「像を街中から撤去して、史実を添えて博物館に設置すべき、という意見もありますけれど」と聞いた。

「博物館にコロンブス像を展示? それこそ滑稽だわ。アメリカ人のやることなすこと、すべてがいかにばかげているかを書いて、日本の人たちに教えてあげてちょうだい」

   そう、答えが返ってきた。(随時掲載)

++ 岡田光世プロフィール
おかだ・みつよ 作家・エッセイスト
東京都出身。青山学院大卒、ニューヨーク大学大学院修士号取得。日本の大手新聞社のアメリカ現地紙記者を経て、日本と米国を行き来しながら、米国市民の日常と哀歓を描いている。米中西部で暮らした経験もある。文春文庫のエッセイ「ニューヨークの魔法」シリーズは2007年の第1弾から累計40万部。2019年5月9日刊行のシリーズ第9弾「ニューヨークの魔法は終わらない」で、シリーズが完結。著書はほかに「アメリカの家族」「ニューヨーク日本人教育事情」(ともに岩波新書)などがある。

   
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