2024年 4月 26日 (金)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
ニューヨークで「トランプ支持」大集会の異常事態

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五番街は、完全に占領された

   五番街は、完全に占領された。バスや一般車両もしばらく、足止めを食っている。

   その後、42丁目を右に折れ、ブライアントパークの脇を行進し始める。反感を覚えた人たちが、トランプ支持者らに向かって、ペットボトルを投げつけたり、帽子を奪い取ったり、唾を吐きかけたりした。

   そして、「Black Lives Matter!」を連呼し、「Get the fuck out of New York City!(クソ野郎ども、ニューヨークの街から出て行け!)」「When did you join the KKK?(いつ、KKKに加わったんだ?)」「Animals from New York City! (ニューヨークのけだものたち!)」などと罵声を浴びせかけた。

   一行は再び北上し、タイムズスクエアの広場で止まると、巨大な旗を広げたまま、前後左右に波打たせながら、皆で陽気に歌い始めた。

   トランプ支持者のユダヤ教正統派リーダーの男性が、「この街を我々が取り戻すんだ!」と叫ぶ。

   停車中の車から、星条旗柄のTシャツ姿の黒人男性がトランプ支持の大きな旗を抜き取った。別の旗を奪い取ろうとする男性もいる。別の場所では反対派の女性が挑発してトランプ支持者の男性に手を出し、他の男性たちも加わって取っ組み合いが始まった。黒人同士の殴り合いも起き、大混乱となった。

   逮捕者が次々に出た。警官が両手で抱える大きなスピーカーから、「こちらはニューヨーク市警です。この集会は違法です。直ちに退散しなければ、逮捕します」と警告が流れた。

   前にいた警官が「下がれ!」と思い切り私を押した時に、何かが目に当たった。

   一緒に取材していたカメラマンが私に、「危ないから気をつけて」と声をかけてくれたので、私も「銃を携帯している人がいるから、あなたも」と伝えた。

   そばで見ていた白人女性(22)は、「あんなふうに集団でやってきて自分たちの主張をしても、他の人たちは威圧感を感じるだけで耳を貸すわけがない。それはリベラルも同じ」と批判的だった。どちらの側も、1人1人と話してみると、受ける印象はまったく違う、と私は実感していた。

   トランプ支持者らによれば、暴力を奮ってきた相手は「ANTIFA」だという。私が見ていなかった場所でも、動画をみると警官支持の旗が燃やされ、トランプ支持者の車に石や卵が投げつけられていた。

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