2024年 4月 25日 (木)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
極右と呼ばれる「プラウド・ボーイズ」と行動を共にした夜

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「数で 負けているため、これではやられる」

    民主党のワシントン市長により改名されたホワイトハウス前の遊歩道「Black Lives Matter Plaza」には、いつも「BLM」運動の活動家たちが集まっている。そこにテントを張り、住み着いた人もいる。

    そこで、警察支持やトランプ支持の旗、トランプ支持の帽子などを足でかき集め、上からガソリンらしきものをまき、火を点けている。

    私が話していたプラウド・ボーイズの1人が、「ホテルにいるプラウド・ボーイズたちに、ここに直ちに集合するように言ってくれ!」と命令を出す。

 「女性が殴られている。ただ歩いているだけで、街じゅうで人々が襲われ、旗が燃やされている。『Black Lives Matter Plaza』に出動だ」

    いつの間にか、ホテル前の車道に、ミリタリーベストに身を包み、大勢のプラウド・ボーイズが集まった。掛け声を掛けながら、ストレッチしている。

     「25人か。これだけいれば、大丈夫だ」と誰かの声がする。

    しかし急遽、彼らは出動をやめた。

    別の場所にいるリーダーから、「数で負けているため、これではやられる」と連絡が入ったという。

    しばらくすると彼らに、「アンティファがこちらに向かっている」という情報が入った。

    誰かが、「Stand back. Stand by.(下がって待機せよ)」と叫ぶ。討論会でトランプ氏が口にした、あの言葉だ。

    アンティファと対抗するために、再び車道に並び歩き出す彼らのあとを追うと、「一緒に来るな。危険だ」と背の高い男性が私に言った。

    「彼の言う通りにしろ」とDTが私を促した。

    「離れているから、一緒にいさせて」という私に、「あいつらは君にも危害を加えてくる。俺たちと一緒にいれば、仲間だと思われる」と数人が言った。

    「危害を加えられたら、君を守ることができない」 「守ってくれなくていいです」と私が言った。

    トランプ支持者とアンティファの対決は、これまでもニューヨークで目の当たりにしている。ストリートやタイムズスクエアなど、街の人たちの目に触れるところで起きている。

    少し離れて通行人の1人として見ているなら、彼らの許可はいらないだろう。トランプ支持者の女性たちも、彼らのあとを追っている。

    「彼女は守らなくていいと言っている」と誰かが仲間に伝えると、それ以上、私を引き止めなかった。

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