2024年 5月 6日 (月)

54歳のマイク・タイソンは、なぜ世界を熱狂させるのか 「栄光」と「転落」にみるボクシング人生

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   ボクシングの元統一ヘビー級王者マイク・タイソン氏(54)=米国=が2020年11月28日(日本時間29日)、元世界4階級王者ロイ・ジョーンズJr氏(51)=米国=とエキシビションマッチを行った。エキシビションマッチは2分8ラウンドの特別ルールで行われ、結果は引き分けに終わったが、レジェンドの約15年ぶりのリング復帰に世界中のボクシングファンが熱狂した。

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復帰のきっかけはSNSの練習動画

   タイソン氏のトレードマークである黒色のトランクスに黒色のリングシューズ。さすがにスピード、スタミナは現役時代のものとは比べものにならなかったが、体を小刻みに左右に振りながら相手の懐に飛び込む姿にかつてのタイソン氏を重ねたファンも多いだろう。このエキシビションマッチに向けて45キロ絞ったという肉体は、リタイアしたボクサーのものとは思えぬほど引き締まり、かつての「鉄人」は54歳になっても「鉄人」だった。

   エキシビションマッチとはいえ、タイソン氏の約15年ぶりとなるリング復帰は世界中から注目された。その注目度の高さはタイソン氏のファイトマネーの額に表れている。米国メディアの報道によると、このエキシビションマッチでタイソン氏は10億円以上の報酬を受け取るという。井上尚弥(大橋)がジェイソン・モロニー(オーストラリア)戦で得たファイトマネーが約1億円だったことを考えれば、引退してもなおタイソン氏のボクシング界における商品価値が破格であることが分かる。

   タイソン氏のリング復帰のきっかけは、タイソン氏が自身のSNSに投稿した練習動画だった。今春、タイソン氏がSNS上で練習動画をアップすると世界中のファンが反応。迫力満点のミット打ちにファンは熱狂し、練習動画が世界中に拡散した。これに格闘技プロモーターが黙っておらず、タイソン氏に数々のオファーが舞い込んだという。タイソン氏自身、リング復帰を願っていたところもあったようで、SNS上でのファンの後押しもあってリング復帰が実現した。

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