2024年 4月 27日 (土)

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
フェンスと兵士に囲まれたワシントンに怒る市民

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「どのニュースを見ているかによって、住む世界が違ってしまう」

   友人と2人で散歩していた50代の女性は、「暴力的な事件が起きるのは、わかっていた」と言う。

「これまでも、トランプ支持者がこの街に集まるたびに、暴力沙汰が起きていた。私はこの4年間で何十回とBLM(ブラック・ライブズ・マター)などの抗議デモに参加したけれど、私たちは暴力的なんかじゃないわ。ANTIFA(アンティファ、人種差別などに激しく抗議する集団)は、そのうちのごく一部で、どうしても必要であれば、暴力的になることもあるという程度よ」

   私が「最初に暴力的な行動に出るのは、極右の方なんですね」と尋ねると、「まぁ、事はそんなに単純なわけじゃないけれどね」と答え、「暴力的なのは極右で、共和党支持者が皆、そうだと言っているわけじゃないのよ」と断った。

   女性は続ける。

「今回、市長も市民に『外に出ないように、そして彼らに対する抗議デモもしないように』と警告していたのよ。私も食料や飲み物を買い込んで、外出しなくて済むように準備していた。BLMの運動家やANTIFAも、おとなしくしていたわ。
   私たちが望む大統領が、勝利したのだから。でも、あの人たちは、それを認めなかった。議事堂の中に乱入するなんて、そんなことは想像もしなかったし、理解に苦しむわ。怒りと悲しみでいっぱいよ。今回、大規模抗議集会に参加し、行進した人たち全員が、暴力を支持したとは言わないけれど、その責任は全員にあると思うわ」

   議会議事堂の写真を撮っていた30代くらいの男性は、事件後、この辺りがどうなっているか知りたくてやってきたという。

「あの惨事を引き起こした人たちは、自分たちの考えが正しいと信じて疑わない。僕たちがニュースから受ける影響は、とても大きい。どのニュースを見ているかによって、住む世界がまったく違ってしまう。彼らと僕たちとでは、世界がまったく異なってしまったんだ」
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