2021年 4月 19日 (月)

外岡秀俊の「コロナ 21世紀の問い」(32) ジャーナリストのマーティン・ファクラーさんと考える日米メディアの「信頼回復」

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誤りを認め、検証する

   ファクラーさんの話をうかがって私が思ったのは、既成メディアが信頼性を回復するには、「プロセスの明示」以外に、「誤りは直ちに認め、自らを含め、過去の報道を検証する」ことが必要だろう、ということだった。

   かつて記者は、訂正を出すことを恥じ、メディアもなかなか誤りを認めない傾向があった。だが、多くのネット情報が、自らの情報や解釈が間違ってもそれを訂正したり検証したりすることが少ない中で、既成メディアが信頼性を回復するには、どんな些細な点であっても、誤りは迅速に訂正・謝罪することが必要だろうと思う。さらに、戦争やコロナ禍のような大きな激動期にあっては、自らの報道のどこまでが正しく、どこが間違っていたのかを、一定の時期ごとにその都度、自己検証し、読者や視聴者に明らかにすることが必要だ。それが、「信頼性」を担保するために最低限必要な「説明責任」だろうと思う。

ジャーナリスト 外岡秀俊




●外岡秀俊プロフィール
そとおか・ひでとし ジャーナリスト、北大公共政策大学院(HOPS)公共政策学研究センター上席研究員
1953年生まれ。東京大学法学部在学中に石川啄木をテーマにした『北帰行』(河出書房新社)で文藝賞を受賞。77年、朝日新聞社に入社、ニューヨーク特派員、編集委員、ヨーロッパ総局長などを経て、東京本社編集局長。同社を退職後は震災報道と沖縄報道を主な守備範囲として取材・執筆活動を展開。『地震と社会』『アジアへ』『傍観者からの手紙』(ともにみすず書房)『3・11複合被災』(岩波新書)、『震災と原発 国家の過ち』(朝日新書)などのジャーナリストとしての著書のほかに、中原清一郎のペンネームで小説『カノン』『人の昏れ方』(ともに河出書房新社)なども発表している。

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