2024年 4月 26日 (金)

JAL釜山&高雄線、40年の歴史に幕 LCCに押され「コロナ後」も回復見込めず

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2路線は「ちょっと中期(経営計画の期間)中の回復が見通せない」

   ただ、運休が決まった2路線は例外で、赤坂氏は

「ちょっと中期(経営計画の期間)中の回復が見通せないなと思っている」
「この2路線は、ちょっと、この中期が難しいかな(と思っている)。ただこれは、『運休』と申し上げているので、マーケットの状況にもよるが、いずれは何とか回復できれば、環境が整えば...、そういう風には思っている」

などと述べている。限りなく「廃止」に近いニュアンスをにじませた。

   両路線の歴史は長い。JALが初めて釜山に乗り入れたのは1967年9月開設の福岡線。71年4月開設の大阪(伊丹)線に続いて、成田線は79年7月に開設された。福岡、大阪線はすでに運休しており、今では成田線がJALにとっては唯一の釜山路線だった。

   高雄線は、JALが台湾乗り入れのために立ち上げた日本アジア航空(JAA、08年にJALに吸収合併)が成田から台北を経由する便として81年7月に開設。2005年11月には成田からの直行便が運航されていた。

   釜山は人口ベースで韓国第2の都市で、高雄も17年に台中に抜かれるまでの長い間、台湾第2の都市だった。成田と両都市を結ぶ路線は、JALが10年に経営破綻し、国際線の事業規模を4割縮小した際も継続されてきたが、環境の変化を乗り越えることはできなかった。

   JAL広報部によると、運休にともなって両空港の空港・貨物・営業の事務所を閉鎖する。経年機の退役を進めるなどの機材計画の修正による「機材数縮小に伴って」運休を決めたとする一方で、

「コロナ以前から年々LCCがシェアを伸ばし徐々にマーケット環境が悪化しており収益性に課題があったことから、コロナ後もLCCの供給が拡大し、厳しい競争環境が見込まれることが想定されることも影響しています」

とも説明している。

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