2024年 4月 17日 (水)

井岡一翔「V3」も専門家「全体的にキレがなかった」 それでも勝てた「両者の差」

初めての方ご注目!プロミスなら最短1時間融資でお急ぎでも大丈夫!

   ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32)=志成=が2021年9月1日、東京・大田区総合体育館でタイトル戦を行い、挑戦者フランシスコ・ロドリゲス(28)=メキシコ=を3-0の判定で下し3度目の王座防衛に成功した。

  • V3を達成した井岡一翔(写真:つのだよしお/アフロ)
    V3を達成した井岡一翔(写真:つのだよしお/アフロ)
  • V3を達成した井岡一翔(写真:つのだよしお/アフロ)

金平会長「端的に言うと全体的にキレがなかった」

   試合は3人のジャッジがそろって116-112の4ポイント差で井岡を支持したが、専門家はこの一戦をどのように見たか。J-CASTニュース編集部は、協栄ジムの金平桂一郎会長(55)に分析してもらった。

   戦前、ロドリゲスの試合映像をいくつか見たという金平会長は「井岡選手を揺るがすほどの力はないと思った」とし、「ロドリゲスのボクシングはガチャガチャくるが、井岡選手の嫌いなタイプではないと思ったので、試合は圧倒的な内容で井岡選手の勝利だと予想していました。KOもあると思っていました」と語った。

   試合の序盤はロドリゲスが積極的に前に出て仕掛け、井岡が受けて立つ形になった。井岡はロドリゲスのやや強引な攻めに苦しむも、タイミングよくボディーを合わせ徐々に流れを引き寄せていった。

   金平会長は井岡の序盤の動きについて「端的に言うと全体的にキレがなかった」と指摘し、「井岡選手は正面から切り込んでくる選手はうまくさばくので、序盤にボディーが一発決まったのを見て中盤に仕留めるかと思いましたが、相手のペースに付き合ってしまった」と語った。

金平会長「相手の疲れに乗じてペースを取っていくのはさすが」

   序盤の攻め疲れからか、中盤に入ってロドリゲスの勢いは失速していき、スタミナ十分の井岡は試合のペースをつかんでいった。金平会長は中盤に流れを変えることが出来たのは「井岡選手の底力」と評し、「ロドリゲスとの経験値の差が出た」と指摘した。

「中盤、相手の疲れに乗じてペースを取っていくのはさすが。これはキャリア、大舞台の経験値があるから。悪いなりにも試合をまとめた。ボクサーはいつも良いコンディションでリングに上がれるわけではない。井岡選手は悪いなりにもきっちり試合をまとめ、勝ち切ったと思います」(金平会長)

   今回のタイトル戦は、新型コロナウイルスの影響で海外からジャッジを招へいすることが困難で3人とも日本人だった。そろって4ポイント差をつけて井岡を支持したが、金平会長は「あくまでも私見」とした上で次のような見解を示した。

年内の王座統一戦を目指す

「ジャッジの付けた点数よりもポイントが迫っていたと感じました。井岡選手の勝ちは動きませんが、4ポイント差はないかなと。私の採点では2ポイント差で井岡選手でした。試合後に挑戦者がガタガタ言うほどの内容ではないと思いますが、井岡選手の圧勝でもなかったと思います」(金平会長)

   井岡は年内の王座統一戦を目指しており、標的となるのはIBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)とWBA、WBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)だ。エストラーダは10月に前WBA王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)と対戦を予定しており、ゴンサレスが勝利すればエストラーダに代わって井岡の標的となる。

   金平会長は井岡の今後について「井岡選手はレベルが高いので強い選手とやるのを見たい。この階級ではエストラーダが強いと思いますので、ぜひエストラーダとの統一戦を見たいですね」と期待を寄せた。

姉妹サイト

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中