フジ・バイキング後継「ポップUP！」に不評殺到...坂上忍待望論も 識者は「番組の顔」が重要と指摘
4月からフジテレビで始まった情報番組「ポップUP！」（毎週月～金曜日11時45分～14時45分）に逆風が吹いている。
8年続いた情報番組「バイキングMORE」（以下、バイキング）の後継に抜擢されたが、ツイッター上では「ダラダラし過ぎ」「バイキングの方がマシ」と辛らつな評価が相次いでいる。そうした中で聞かれているのが、前番組の司会者・坂上忍さんの復帰を望む声だ。
識者は「ポップUP！」には現状「番組の顔」となるMCがいないこともあり、バイキングで高いMC能力を見せていた坂上さんが再評価されていると分析する。
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坂上忍さん（2016年撮影） -
「ポップUP！」木曜パーソナリティの高嶋政宏さん（写真：アフロ）
初週から「欠席」パーソナリティも
「ポップUP！」は「超大型3時間生放送の情報＆Lifeエンターテインメント」（番組公式サイトより）を掲げ、エンタメニュースや話題のグルメ、美容やファッションなどを紹介する情報番組だ。
月曜～金曜はフジテレビの佐野瑞樹アナ、山﨑夕貴アナが進行MCを務める。また、月曜日は小泉孝太郎さん、火曜日は三浦翔平さん、水曜日は「おぎやはぎ」の小木博明さんと矢作兼さん、木曜日は高嶋政宏さん、金曜日は「平成ノブシコブシ」吉村崇さんが日替わりで「曜日パーソナリティ」として登場。田村淳さん（月）、アンミカさん（火）、前田敦子さん（水）、小倉優子さん（木）、高岡早紀さん（金）らが「曜日レギュラー」として名を連ねる。
フジテレビの昼帯番組としては、31年半続いたタモリさん司会の「笑っていいとも！」（1982年～2014年）、坂上さん司会の「バイキング」（14年～22年）の後継にあたる。22年4月4日に迎えた初回放送では、出演者たちが人気グルメを食べたり、主婦の悩みについて意見を交わしたりするなど、和気あいあいとした雰囲気で番組は進行した。
一方で、7日には木曜パーソナリティの高嶋さんが舞台稽古のため欠席し、VTRでの出演にとどまった。代役パーソナリティとして出演した東野幸治さんは「おかしくないですか？栄えある1発目に高嶋さんが静岡で舞台稽古って...こっちの本番の方が大事じゃないですか？」とツッコんだ。
また、8日に金曜日レギュラーとして出演予定だったFANTASTICS from EXILE TRIBEの中島颯太さんも、新型コロナウイルスの濃厚接触者となったため出演を見合わせた。
「まだ坂上の方が良かった」
放送初週を終えた番組。ツイッター上で目立ったのは、不評の声だ。
「ビックリするほどつまらない」
「ダラダラし過ぎじゃない？」
「申し訳ないけど全然面白くない」
批判の中で引き合いに出されているのが、前任番組の「バイキング」だ。「生ホンネトークバラエティ」を掲げ、出演者が激しい議論を交わすスタイルで賛否を集めたが、「バイキングの本気が結構好きだった」「バイキングの方が100倍マシ」と、ここに来てバイキング再評価の流れが起こっている。
一方で、メディア評論家の宮室信洋氏は4月7日、J-CASTニュースの取材に「アナウンサーが進行MCでは、番組の顔たり得ていない。せっかくの曜日パーソナリティをMC側に置いていないために、これが機能していません」と、「番組の顔」の不在が低評価の原因だと指摘する。
そうした中、ツイッター上で聞かれているのは、バイキングで司会を務めた坂上さんの「MC復帰」を望む声だ。
「まだ坂上の方が良かった」
「坂上ロスが加速中」
「坂上さん帰ってきて〜」
宮室氏も「『バイキングMORE』と『ポップUP！』との重要な差も、いうまでもなく、MCの違いです」と坂上さんのMCとしての実力を評価する。
坂上さんといえば「バイキング」での過激な発言が多くの批判を呼んだ。しかし、そもそもは坂上さんの「芸能に対する覚悟と芸人魂」と「MC技術の高さ」が、テレビでの坂上さん人気の理由だったと宮室氏。バイキング放送中の坂上さんに対する批判は一過性のもので、「（現在の）坂上氏再評価の流れは正当」だとした。
人気浮上のカギは...
では、どうすれば「ポップUP！」は人気番組になれるのか。宮室氏は、同時間帯にコロナ禍やウクライナ問題など重いテーマを扱う報道系の情報番組が多いことから、「（暮らしの情報というコンセプト面で）差別化もできており、他局との競争も対抗できないものではない」と話す。
その上で重要だとしたのは「番組の顔」を設けること。宮室氏は木曜パーソナリティの高嶋さんを「総合MC」に立てた方がいい、と話す。
「高嶋政宏氏は、お昼にぴったりの『変態グルメ』という笑いとグルメの融合のコンテンツを持っています。また女性視聴層にもアピールでき、MC技術も十分でしょう。もしも高嶋氏を全曜日の総合MCにできれば、それだけで番組が安定するでしょう」
ただ、変態キャラであっても「セクハラ」はやめるべきだと宮室氏。実際に、7日の放送では、VTR出演した高嶋さんの女性アナウンサーに対するセクハラ発言が放送され、ツイッター上では「下品」「この時代に何見せられてんだ？」と厳しい声が相次いだ。
クリーンな「坂上級」の司会者を立てて、番組は上昇気流に乗れるか。
