2024年 5月 5日 (日)

元巨人コーチ、古巣順位予想はまさかの5位...阪神は「十分優勝狙える」 セ・リーグ6球団の戦力分析

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   プロ野球セ・リーグが2023年3月31日に開幕する。昨季は強力打線を誇るヤクルトが優勝を飾りリーグ連覇を果たした。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の興奮が冷めやらぬ中、今季はどのようドラマが待ち受けるか。J-CASTニュース編集部は、巨人、ヤクルトなどでコーチを歴任した橋上秀樹氏(57)に今季セ・リーグの順位を予想してもらった。

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「ヤクルトは攻撃力が相変わらず高い」

   1位に予想したのはヤクルトだ。昨シーズン、主砲・村上宗隆内野手(23)が史上最年少で3冠を達成。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では準決勝、決勝戦で存在感を示し侍ジャパンの「世界一」に貢献するなど今シーズンも活躍が期待される。

   橋上氏は「ヤクルトは村上(宗隆)選手と山田(哲人)選手に加えてオスナ選手、サンタナ選手の攻撃力が相変わらず高い」と評し、「懸念材料は守護神のマクガフ投手が抜けた穴ですが、ここも新外国人選手を含めて清水(昇)投手などでまかなえると思います。投手力は元々盤石ではないですが、それに勝るだけの打撃力で今シーズンも行けると思います。村上選手のマークが厳しくなると思いますが、山田選手と両外国人選手、それに塩見(泰隆)選手が戻ってくれば攻撃的に分散するので十分に行けると思います」と分析した。

   2位に予想したのは阪神。今季は岡田彰布監督(65)の第2次政権1年目となる。昨季はリーグトップレベルの投手力を誇るも得点力不足に悩まされリーグ3位に終わった。岡田監督は今季、守備を固定し課題の守備力を強化する方針でさらなる飛躍を目指す。

   橋上氏は「監督が岡田さんに代わって今年は守備で選手を色々と動かさないということを明言しておられるので、ここ何年間の懸念材料であった守備での不安や失策は多少軽減すると思います。投手力に関しては元々良いので課題は攻撃力。新外国人のノイジー選手や新人の森下(翔太)選手が予想以上の成績を挙げることができれば十分優勝を狙える。ヤクルトを超える一番手になると考えます」と期待を込めた。

   3位はDeNA、4位は広島、5位は巨人と予想した。

「DeNAは春先厳しい戦いを強いられるかもしれない」

   DeNAは昨季、主力が開幕から出遅れスタートダッシュに失敗。中盤から徐々に順位を上げ8月には2位に浮上し首位ヤクルトを猛追したが力及ばず2位。DeNAのAクラス入りは3年ぶりだった。

   橋上氏は「オースティン選手をはじめケガ人が多く、メンバーが全部そろって開幕を迎えられないというのは痛い。開幕からメンバーが揃えば十分に優勝争いができるはずですが、オースティン選手の不在や新外国人選手のバウワー投手の調整が遅れ、大貫(晋一)投手が外れていることを考えると開幕ダッシュは難しい感じがします。牧(秀悟)選手、宮崎(敏郎)選手、佐野(恵太)選手、ソト選手を擁する打線は攻撃力が高いが、ソト選手がWBCに出場していたのでどの時期からベストコンディションで出場できるか不透明な部分がある。春先は厳しい戦いを強いられるかもしれない」と分析した。

   広島は新井貴浩監督(46)の1年目となる。橋上氏は坂倉将吾捕手(24)、新外国人選手マット・デビッドソン内野手(32)に注目し、昨季よりも順位をひとつ上げると予想した。

「坂倉(将吾)選手を捕手で固定できるということを前提とすると、打てるキャッチャーがいると全体的な攻撃力が上がる。それに新加入のデビッドソン選手がレギュラーとして機能すればさらに攻撃力が増すでしょう。昨年途中から加入した秋山(翔吾)選手もこのままでは終わらないと思う。メジャーリーグから戻ってきて2年目。どちらかという人見知りするタイプですが、チームや広島の街にも慣れてきたと思うので本来の力を発揮できると思う。抑えの栗林(良吏)投手など不安材料はあるが、投手陣を見てもある程度、投手が揃っているので十分に戦える」

   かつてコーチを務めた巨人に対してはやや厳しめの評価を下した。昨季は原辰徳監督(64)就任後、初のBクラスとなった。昨オフは外国人選手を大幅に入れ換え、新たに戦力を補強。今季はWBCで活躍を見せた主砲・岡本和真内野手(26)を軸に巻き返しを図る。

「ここにきてロドリゲス投手の問題は大きい」

「巨人は野手に関して言えば高齢化が進んでいる。レギュラーで出場する選手で若くてこれからという選手や大化けしそうな選手があまり見当たらないのが現状だと思います。オープン戦を見てもベテランを押しのけて出てくるような若手のプレーがあまり目立ちませんでした。坂本(勇人)選手があまり調子が良くないにもかかわらず、坂本選手に代わるショートがなかなか出てこない。投手陣に関しては、菅野(智之)投手が出遅れていますが、新外国人選手のビーディ投手とグリフィン投手が穴を埋めることができると思います。そこそこ勝てると思います。オープン戦を見る限りでは投球フォームのバランスが良く、制球に苦労しているようには見えませんでした」

   6位に予想したのは中日だ。立浪和義監督(53)就任1年目の昨季は最下位に沈んだ。今季は最下位脱出を図りたいところだが、開幕直前に大きな問題が生じた。契約しているキューバ出身のジャリエル・ロドリゲス投手(26)と連絡がつかず音信不通の状態に。米国への亡命報道もみられる。

   橋上氏は「ここにきてロドリゲス投手の問題は大きい。首脳陣は頭を抱えていると思います」と前置きし、次のように続けた。

「中日には良いピッチャーが多くいるが、その中で柱になるひとりが抜けるとかなりの痛手になる。もしロドリゲス投手が抜けた場合、他の投手で補わなければならない。色々なプランをもう一度練り直さなければならなくなる。ロドリゲス投手を先発として考えていた可能性もある。今年も計算のできるピッチャーでしたから立浪監督は慌てふためいていると思います」

   リーグ3連覇を狙うヤクルトは31日にホームの神宮球場で広島を迎え、阪神は京セラドームでDeNAと対戦。巨人は東京ドームで中日を迎えて開幕戦を行う。

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