映画バービー、原爆関連ツイートに「ハート絵文字」 「心底腹立つ」と日本人憤りも対応せず

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   着せ替え人形を題材とした映画「バービー(Barbie)」と原爆開発を描いた「オッペンハイマー(Oppenheimer)」を掛け合わせたファンアートが、造語「#Barbenheimer(バーベンハイマー)」とともに広がり始めている。バービーの髪形を、原爆でできた「きのこ雲」に置き換えたイラストなどが投稿された。

   こうしたファンアートに対し、映画「バービー」公式アカウントがウィンクやハートの絵文字などを用いたコメントを送り、物議を醸している。

  • 映画「バービー」のポスター(ワーナー公式サイトより)
    映画「バービー」のポスター(ワーナー公式サイトより)
  • アメリカの映画評論家であるスコット・マンツさんと映画「バービー」公式ツイッターアカウントのやりとり
    アメリカの映画評論家であるスコット・マンツさんと映画「バービー」公式ツイッターアカウントのやりとり
  • 映画「バービー」のポスター(ワーナー公式サイトより)
  • アメリカの映画評論家であるスコット・マンツさんと映画「バービー」公式ツイッターアカウントのやりとり

同日公開の2作が好スタート、社会現象に

   「バービー」と「オッペンハイマー」はアメリカやカナダで2023年7月21日から公開された。オッペンハイマーは、第二次世界大戦中の原子爆弾開発計画「マンハッタン・プロジェクト」でリーダーを務めた物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描く伝記映画だ。

   北米では21日から23日までの3日間で、「バービー」は1億5500万ドル、「オッペンハイマー」は8050万ドルの興行収入を記録したと報じられた。同週末の北米で公開中の全作品による総興行収入が史上4度目となる3億ドルを突破し、この現象は「バーベンハイマー」と呼ばれるようになった。

   俳優のトム・クルーズさんは2作を「二本立て」と称し、映画「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」の監督クリストファー・マッカリーさんとともに両作の視聴を意気込んでいた。その後「バービー」主演のマーゴット・ロビーさんとグレタ・ガーウィグ監督も「オッペンハイマー」のチケットを手にした写真を投稿している。

   ツイッターでは「バーベンハイマー」というハッシュタグとともに、映画の感想やファンアートが広がり始めた。しかし一部ファンアートに対しては、日本語で「酷い」「ショック」などと非難する声が寄せられている。笑顔のバービーとともに、ピンクのきのこ雲がコラージュされた画像などが投稿された。

   さらに一部投稿に対し、映画「バービー」公式ツイッターアカウントがリプライを送り物議を醸している。

バービー公式「思い出に残る夏になりそうです」

   アメリカの映画評論家であるスコット・マンツさんは「バーベンハイマーを見た」として、2作のコラージュ画像をツイッターに投稿した。笑顔でピンクの車を運転するバービーと困惑したボーイフレンド・ケンの背後で、大爆発が起こっている画像だ。この投稿に対し、映画「バービー」公式アカウントは「私たちはいつもピンクのことを考えています」というコメントを送った。末尾にはハートの絵文字を添えていた。

   このほか、バービーの髪形をキノコ雲にしたコラージュに対しても「このケンはスタイリストですね」とウィンクの絵文字を添えたリプライを送っている。オッペンハイマーの服装をしたケンの肩に乗るバービーと、爆発をコラージュした画像に対しては「思い出に残る夏になりそうです」と投げキスとハートの絵文字を添えた。

   このようなリプライが、原爆を揶揄する画像を肯定的に捉えているとして、日本語で非難の声が広がっている。バーベンハイマーに対抗し、「ノーバーベンハイマー(NoBarbenheimer)」というハッシュタグも作られた。

「嘘だと言ってよ、バービー。。。後ろで小さな日本の女の子が消し炭になってる絵を見てもピンクのことしか考えられないの?」
「バービー公式の原爆のネットミーム肯定に本当に失望したし我々日本人は抗議しない生き物だと思われてるの心底腹が立つ」
「核兵器・原爆の恐ろしさは欧米文化の中で本当に扱いが軽い。バービー楽しみにしてたけど、このままじゃ見られないな...」
姉妹サイト