コンサートリハーサルで「死ぬ気で踊ってました」
―― バリ島での撮影でした。観光地として有名なクタビーチのホテルを借り切って撮影したと聞きました。
鎌田: 撮影は24年11月でした。一気に寒くなった時期に日本を飛び出したので、暖かくてヘルシーな雰囲気で臨めました。食べ物もおいしくて、人も温かかったです。スーパーでおみやげを買う時、クッキーをかごに入れて歩いていたら、店員のお姉さんが、かごをのぞき込んで「何買ったの?」と聞いてくださったので、「これですよ」と答えたら「いいチョイス。間違いないよ!」とほめてくれました。海外ならではのコミュニケーションが楽しかったです。
―― 印象に残った場所や風景はありますか。
鎌田: やはり夕日がきれいでした。後半にカットが収録されています。撮影は雨季だったのですが、撮影のタイミングでは晴れていたので、迎え入れてもらえているようで、うれしかったです。
―― 「晴れ女」感がすごいですね......!
鎌田: 雨女と言われがちなので、この機会に払拭したいです。(笑) 撮影は移動を含めて4日、実質2日だったのですが、2日とも全部晴れていました。一瞬雨がぱらついたときは、ちょうどお昼ご飯のタイミングで、食べ終わったらきれいに晴れました。
―― 水着のカットが非常に多い写真集です。事前にダイエットなどしたのですか。
鎌田: 撮影が決まってから実際に撮影するまでにあまり時間がなかったので、「健康に振り切ろう!」ということにしました。例えば塩分や糖分は自分が確認できるように自炊するとか、好物の辛いものはやめておくとか......。バリから帰ってから、すぐ蒙古タンメン食べました(笑)。肌荒れしないように、食べ物はめちゃくちゃ気を付けました。
―― それが奏功したのか、健康的なカット盛りだくさんですね。
鎌田: ちょうどリハーサルが立て込んでいたので、運動量という意味では恵まれに恵まれていました(笑)。
―― 撮影が24年11月ということは、その直前(10月12日~14日)に、16周年記念コンサートがありましたね。
鎌田: 3日間全部セットリストが違って、2か月かけてリハーサルしてたんですよ。もう死ぬ気で踊ってました。
―― 写真集ではエッセーに初挑戦しました。例えば「人見知りを隠さない」といった、さまざまな思いを書いていました。どんなことを考えながら執筆しましたか。
鎌田: 自分が思っていることを書くのがエッセーなんだ、というのがあって、書いたことがなかったので、いろいろな人のものを読んでみました。ただ、今回はあくまで写真集なので、普段あまり文字に触れない方でも無理なく読める内容にしようと、できるだけ文字数は減らそうと考えました。「普段こう言っているけど、その背景には、こういうことがあるんだよ」といった思いを、なるべく文字数を減らして書いたので、余白や遊びのようなものを楽しんでいただきたいです。
―― 先ほど、出版社の仕事が「大変そうすぎる」と話していました。どのあたりが大変そうだと思いましたか。
鎌田: 本を1冊作るというのは、皆さんが思っているより作業量が多い、というところです。写真集なので写真のチェックがありますが、私だったら何も気にならないところにチェックが入っているんですよ。
―― 例えば、どんなところですか。
鎌田: 例えば、私「本体」以外にも、背景のちょっとした「写り込み」とか......。確かにない方が写真として締まるんですよ。そういうのは、やっぱりもっとマメな性格の方がいいんだなと思いました。「撮られる側」とは別の話として、編集さんもいればカメラマンさん、ライターさん、デザイナーさんもいて......と、いろいろな人をつながないといけないので、そこの面白さや大変さがあるのかな、と見ていて感じました。