備蓄米どこ?店に届いたのは1.4%だけ...原因を探ると 中小の卸売業者が入札できない「壁」があった

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減反政策や従事者不足、生産コスト上昇で供給力低下

   ゴールデンウィークは多くの米どころで、田植えのシーズンでもある。これから育てられるコメが収穫される秋には価格も下がるのではないか......という望みは、どうやら厳しそうだ。

   実は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の影響で小麦価格が高騰して以降、麺・パン類の価格が上がってコメの需要が増加傾向を見せていた。

   だがそれに反して、減反政策や従事者不足に加えて資材価格高騰による生産コストの上昇も加わり、コメの供給力が低下してきたという、日本が長年抱えてきた問題が横たわっている。

   そのうえ備蓄米には、政府が売り渡した業者から1年以内に同じ量・品質のコメを買い戻すというルールがある。

   そうなれば、さらにコメの市場供給量が減ることも考えられる。

   こうしたことから、今年から来年にかけても、コメの需給がひっ迫する確率は高いと言わざるを得ない。ひっ迫する状況が続けば、消費者の不安は高まり、パニック的に価格高騰が起こる可能性すらある。

   遅きに失した米騒動対策。これから政府がどれだけ迅速な対応をとれるかが、収束のカギとなるだろう。

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