スカウトマンのセカンドキャリアは
「紹介だけで食べていけなくなったスカウトマンは人生終わり」。そう思えるものの、実は、意外とそうでもないらしい。たしかに、これまで適当にやっていた人は当然ながら職に困るけれど、キャリアと知識、人脈があれば次の道を見つけやすいからだ。人脈が作りやすく、それを活かせるのは夜職の特権と言えるだろう。
セカンドキャリアとして選ばれる傾向が強いのは、店の経営だ。開業しやすいメンズエステやコンカフェに着手する元スカウトマンは非常に多い。また、仲介業を継続したい人は不動産、あるいはスカウトグループから抜けてフリーのスカウトへ転身するなどして、新しい道を紡いでいく。なかにはSNSのコンサルティングに転身し、稼ぐ人もいるようだ。
ただ、だいたいはスカウト業をキッパリやめず、メインの仕事を変えながら副業として紹介を続けるケースが多い。
こう考えると、セカンドキャリアは想像以上に選択肢があるけれど、成功するのはあくまで一部である。適当に店を紹介し、バックを受け取りながらふらふらと毎日過ごしていた場合は、ほぼ確実に「詰む」。困り果てた末に歓楽街を泣く泣く去っていくか、あやしいことに手を染めるなどして転落する人間は、悲しいかな一定数存在するのだ。
セカンドキャリアを形成するにはそれ相応の努力が必要である。目の前の仕事を着実にこなす真面目さがなければ、次の橋には渡れない。結局のところ、根本は昼職も夜職も変わらないのだろう。