大阪・関西万博のVI(ビジュアル・アイデンティティ)デザインシステムを作成したクリエイティブディレクターの引地耕太さんが2025年5月25日、Xで「万博はインターネット時代にはもう必要ない」とする意見に思いをつづった。
「私たちは、本当に"情報"だけを求めていたのでしょうか?」
引地さんは、当時所属していた「株式会社ワントゥーテン」が万博のロゴマークを中心とした大阪・関西万博のデザインシステム開発への企画提案公募に応募するにあたり、クリエイティブディレクターとして開発に携わった。
引地さんが一連のデザインを手がける中で生まれた「ID」と名付けられたデザインエレメントをもとに万博会場に描かれたイラストは、公式キャラクター「ミャクミャク」にちなみ「こみゃく」の愛称で親しまれている。
引地さんは25日、「『万博はインターネット時代にはもう必要ない』そうした意見を目にするたびに思うのは、それが『情報』と『体験』の違いを理解していないということです」と切り出し、万博に関する批判への思いをつづった。
「確かに、情報だけを求めるなら、ネットがあれば十分かもしれない。でも私たちは、本当に"情報"だけを求めていたのでしょうか?」と問いかけ、「コンテンツとは何かという、メディア論的な問いに行き着きます」とした。