ありがたがられたり、揶揄されたり...悲哀の備蓄米はどうやって集められた?その素性を追った

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25年分買い入れは異常事態により中止

   ちなみに25年の分はすでに中止を決めている。小売りの米価が1年で2倍になる異常事態で、政府が備蓄米として買い入れを決めれば、さらに不足感が出て価格を吊り上げることになる。これを避けたかったようだ。

   実際の仕組みはこうだ。

   落札した農協や集荷業者は秋の収穫後に倉庫に入れる。そこで農水省が量や品質などを確認する「検収」という作業をして、その後に所有権は政府に移転される。その後、農水省管理のもと、15度以下の温度と一定の湿度で管理される。「おいしいかどうかは別にしても、災害などがあった場合は全量を拠出します。日本人が普通に食べられるような水準で保管しています」と農水省の担当者は言う。

   農水省は買い入れるコメの銘柄を指定しない。大きくは「主食用」という条件があるだけだ。

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