買い入れのコメはもともと主食用、それを忘れないでほしい
国民民主党の玉木雄一郎代表は「1年たったら動物の餌」と5年が経過した備蓄米をこう表現して批判を浴びた。確かに事実はその通りではある。政府は年に約20万トンずつ積み増し、100万トンの水準を維持する。つまり5年が過ぎた備蓄米は家畜向けの飼料用として安価に販売される。
スーパーなどで売っているコメは新米かもしくは1年前にとれたコメだ。5年前のコメを食べた記憶はほとんどの日本人が持っていない。ただ、飼料用に回されるコメももともとは主食用だ。それを忘れてはいけない。
30年近く前だが、1993年の作況指数は冷害で74(100前後が平年並み)となりコメ不足が生じ、タイ米も出回った。この大冷害が今の備蓄米制度のきっかけとなった。1969年生まれの玉木氏はこのことを知っているはずだ。