iPhoneのカメラが、ついに「億」に突入する......という噂がある。これはあくまでも有名リーカーがSNSで言及したというレベルの話ではあるが、それによればAppleは今、「2億画素カメラ」のテストを実施しているらしい。もし実現すれば、iPhone16の広角カメラの画素数は4800万画素である点を考えると、これは相当な技術的進化である。しかし、ここで大きな懸念点も浮かび上がる。それまでの噂によると、iPhoneは「超薄型化」を目指しているはずで、そこへ高性能カメラを導入できる余地が果たしてあるのかという点だ。Appleが「2億画素」をテスト中?中国SNSのweiboで発信活動を行っているDigitalChatStation氏は、世界各国のテクノロジーメディアからも注目される有名リーカーである。そのDigitalChatStation氏は5月27日、たった一文ではあるが非常に重要なリーク情報を投稿した。「再来个超前瞻独家信息,苹果在测2亿像素,懂?(実はもう一つ、極めて興味深い独占情報があります。Appleが2億画素をテストしているそうです)」「2億画素」とは、カメラの画素を指す。DigitalChatStation氏は、ユーザーへの返信で「2億画素はメインカメラに適用される可能性が高い」としている。それでもAppleは「後発組」これが本当であれば、iPhoneはようやく「2億画素戦線」に参加するということになる。2億画素のスマホカメラは、Android機ではすでに登場して久しいものだ。たとえば、サムスンのGalaxyS25Ultraの広角カメラの画素数は2億画素。仮に2026年初旬にAppleが2億画素カメラ搭載iPhoneを発表したとしても、もはやAppleはこの分野では「後発組」。また、デジタルカメラは単純に画素数が増えれば、画質が向上するというわけでもない。画素数よりも重要なのはセンサーサイズだ。どうしてもスペースが限られるスマホの中に、これをどう収めるのか。それが開発の鍵となるはずだ。カメラ性能を生贄にしたGalaxyS25Edgeさらに、iPhoneは現在、「厚さ5mm台」を目指しているとする情報もある。こうした情報を加味すると、薄くなったスマホの中に、多機能高性能のカメラを搭載し切れるのかという点で、どうしても疑問符が浮かんでしまう。現に、25年5月23日に発売されたGalaxyS25Edge(日本では現時点で未発売)は、本体の厚さが僅か5.8mm。ただし、カメラは広角と超広角の2眼、広角カメラのズーム性能は「光学ズーム品質」の2倍に留まっている。これでは「光学望遠カメラ」とは言い切れない。つまり、カメラ性能が薄型化を達成するための「生贄」になってしまった可能性が高いのだ。それゆえに、今後のAppleに期待されるのは「極力犠牲を伴わない薄型化」である。厚さ5mm台、数倍の光学望遠カメラ、そして2億画素。これらの要素を均質的なレベルで実現させることはできるか。(澤田真一)
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