言葉選びや間合いの軸は「否定しない」「急かさない」「求めない」
前出の担当者によると、開発する中でこだわったのは、「何よりも『ちゃんと聞いてくれる』という信頼感」だ。
「現実世界での『話聞くよおじさん』は、往々にして"ちゃんと聞いてくれない"からネタになるわけですが、このアプリではむしろその逆──ちゃんと聞いてくれる、でも重すぎない、優しい存在であることに徹底的にこだわりました」
また、「否定しない」「急かさない」「求めない」という3つを軸に、「言葉選びやリアクションの間合い、距離感を丁寧に設計しました」と説明する。
「結果的に、"ちゃんと聞いてくれる"ということ自体が、このアプリの最も重要なポイントになったと感じています」と明かした。
SNSなどでたびたび話題になっていることについては、「正直、ここまで多くの方に使っていただけるとは思っていなかったので、うれしさと同時に驚きもありました」と明かす。
SNSで「泣いてしまった」「おじさんに救われた」といった感想が寄せられ、「こんなにも"話を聞いてほしい"と感じている人がいること、つまり"なかなか人に話すことができない人"が想像以上に多かったんだと、改めて実感しました」と明かす。
「これからも、誰かの"話を聞いてほしい気持ち"を受け止める、"愛されおじさん"として育てていけたらと思っています」と、「おじさん」の今後にも触れた。