直通電話に代わる連絡手段になるか?
上述したように、日本国内のライドシェアは、本来の(海外で行われている)ライドシェアとは全く異なる仕組みである。
日本のライドシェアは、一言で言えば「タクシーの補完」。
タクシー免許を持っていないドライバーを使うことには変わりないが、運行管理はタクシー会社が行う。日本版ライドシェアと公共ライドシェアの違いは、一言で端的に表せば法的区分の違いである。
ただ、より重要なのは「タクシーとライドシェアを呼び出す方法」だ。
GOやUberなどの配車アプリは、各地の日本版ライドシェアや公共ライドシェアとの連携を次々と発表している。これは文字通り競争であり、陣取り合戦である。
国際共通型ライドシェアの運行ができない日本ではあるが、それでも配車アプリ自体は少しずつ、そして着実に普及しつつある。居酒屋やスーパー銭湯などに置いてある「タクシー会社直通電話」も、いずれはスマホアプリに活躍の場を奪われるだろう。
そうした「タクシー呼び出しのDX化」に、Android 16が果たす役割は小さくないかもしれない。
(澤田真一)