プロ野球日本ハム、ダイエーなどで投手としてプレーした野球解説者の武田一浩氏(59)が、2025年6月18日にユーチューブを更新し、山本由伸投手(ドジャース、26)の投球を独自分析し、「欠点」を指摘した。「ストレートが良くないときは、打者はスプリットを振らない」大リーグ2年目の山本は、今シーズン14試合に登板し、6勝5敗、防御率2.64。クオリティスタート(QS=6回以上を投げて自責点3以内)達成率は、57.1%となっている。6月はここまで0勝2敗で、14日に本拠地ドジャー・スタジアムで行われたサンフランシスコジャイアンツ戦では、4回3分の2を投げ、6安打5失点(自責5)で負け投手となった。ダイエー時代の98年に、パ・リーグ最多勝のタイトルを獲得し、現在はNHKの野球解説者として活躍する武田氏。「山本由伸に重大な欠点が存在する!?克服するために必要なこととは??」などのタイトルで動画を公開した。現役時代の自身の経験を踏まえ、山本の現状について「見ていたら、スプリットが落ちないときが、結構行き詰る」と指摘し、次のように持論を展開した。「スプリットを(打者が)振ってくれないときは、なんで振ってくれないのかといったら、腕の振りが悪いのか、落ちが悪いのか分からないが、あそこを見逃されると、高めのストレートをあまりうまく使えない。全体的にカーブ、スプリット、フォーシームの3種類のピッチングになる。ストレートが良くないときは、(打者は)スプリットを振らない。だから、そういう日にやられることが結構ある」「満塁ホームランを打たれると心が折れる」武田氏が「そういう日」としたのは、14日のジャイアンツ戦だ。初回1死走者なしの場面で、2番ウィリー・アダメズ内野手(29)に高めのストレートをライトスタンドに運ばれ、先制を許した。1-1の同点で迎えた3回には、3つの四球を出し2死満塁のピンチで、ケーシー・シュミット内野手(26)に満塁本塁打を浴びた。打たれたのは、145キロのスプリットだった。チームは2-6で敗れた。武田氏は14日のジャイアンツ戦を振り返りながら、「日本だと1、2点で抑えるところが、ホームランを打たれる。そこが日本の野球と違うところ。満塁ホームランを打たれると心が折れる。さすがに悔しがっている。次はまたいいピッチングをすると思うが、あれがなくなればもっと良くなると思う」と分析した。そして、こう続けた。「(ドジャースの)ウィル・スミス捕手は、高めのストレートを『(山本が)あまりよくないな』というときに使っている。それが元々(山本の)ピッチングの軸ではないから、そこに投げそこなうことが多い。だから苦しんでいる」18日時点で、ナ・リーグの防御率ランキングで6位につける山本。20日に本拠地ドジャー・スタジアムで行われるサンディエゴ・パドレス戦での先発が予定されている。
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