斎藤元彦知事また書類送検、PR会社社長も 公選法違反の疑いに「適法にしてきた」と繰り返す 

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   昨秋の兵庫県知事選挙で、斎藤元彦兵庫県知事側がPR会社に選挙運動の対価として約70万円を支払ったとして刑事告発されていた問題を巡り、兵庫県警は2025年6月20日、斎藤知事を公職選挙法違反(買収)の疑いで書類送検した。1週間前の13日にも、プロ野球の優勝パレードを巡り背任の疑いで書類送検されている。

   斎藤知事は同日、記者団に対し「選挙に対しては、公選法を含め、適法にしてきたという認識に変わりありません」と強調した。

  • 2024年の兵庫県知事選(写真:アフロ)
    2024年の兵庫県知事選(写真:アフロ)
  • PR会社の入るビル(2025年6月20日18時34分、兵庫県西宮市)
    PR会社の入るビル(2025年6月20日18時34分、兵庫県西宮市)
  • 2024年の兵庫県知事選(写真:アフロ)
  • PR会社の入るビル(2025年6月20日18時34分、兵庫県西宮市)

「記事は盛っているという認識」知事の代理人弁護士

   この問題は、再選直後の24年11月20日、兵庫県西宮市のPR会社「merchu(メルチュ)」の折田楓社長が投稿プラットフォーム「note」に公開した内容がきっかけとなった。斎藤知事と撮影した2ショット写真を載せ、タイトルは「兵庫県知事選挙における戦略的広報:『#さいとう元知事がんばれ』を『#さいとう元彦知事がんばれ』に」だ。

   記事では「(斎藤氏)ご本⼈は私の提案を真剣に聞いてくださり、広報全般を任せていただくことになりました」「監修者として、運⽤戦略⽴案、アカウントの⽴ち上げ、プロフィール作成(中略)などを責任を持って⾏い、信頼できる少数精鋭のチームで協力しながら運用してきました」と説明し、「種まき」「育成」「収穫」のフェーズごとの具体的な戦略を紹介した。

   そして、折田氏は「『選挙は広報の総合格闘技』であるということです。 質・量・スピード全てが求められ、⾷べる暇も寝る暇もない程、最もハードでした」と選挙戦を振り返った。

   記事公開直後からネット上では「記事の内容は公職選挙法違反では?」「有権者の個々の心情をゲームのようにもてあそぶ禁じ手を嬉々として行っていた」などとの声が相次いだ。

   その後、折田氏は「ボランティアとして個人として参加したと認識している」と釈明。斎藤知事は定例記者会見で、記事について「事前に一切見てないし、聞いていない」「若干の戸惑いもある」と話していた。

   斎藤知事の代理人の弁護士は「事実である部分と事実で全くない部分が記載されている。特に、広報全般を任せたという部分は事実ではない。そういう意味で盛っているのか、盛っていないのかで言うと、盛っているという認識」と話した。また、斎藤陣営からPR会社に知事選のデザイン制作の費用として、約70万円の支払いがあったとしたが、それは適法な支出であると説明した。

書類送検の日、PR会社を訪れると

   だが25年1月、上原みなみ神戸市議が知事への支援を申し出た際に斎藤陣営側から「SNS監修はPR会社にお願いする形になりました」とのLINEが届いたことが明らかに。知事側の説明と食い違っていることが話題となった。また、2月には、兵庫県警がPR会社の事務所など関係先を家宅捜索し、スマートフォンや関係書類などを押収した。

   6月20日は折田氏も、公選法違反(被買収)の容疑で書類送検された。今後、神戸地検が2人の刑事責任の有無について慎重に検討するという。

   J-CASTニュース記者が同日18時半頃、PR会社の入るビル前を訪れたところ、数人の報道関係者が集まっていた。

   書類送検を受けて、斎藤知事は「県政をきちっと政策を含め、前に進めていくことで、県民の皆様のご理解、ご負託に応えていきたいと考えている」と繰り返した。

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