「本人が気にしていない場合、脱毛の必要はありません」
一方、なかには親の考えで子の脱毛を検討するケースがあるとし、「本人が気にしていない場合、脱毛の必要はありません。ご本人の気持ちが定まっていない段階で、親御様の判断だけで脱毛を進めることはおすすめできません」と注意喚起する一幕も。
「体毛は人間にとって自然なものであり、その是非については様々な価値観が許容されるべきです。脱毛は常識ではなく、あくまでも選択肢のうちのひとつであることをお子様に理解いただき、その上で自分の身体について改めて考えられるよう、親御様が支援することが理想です」
キッズ脱毛をめぐり、年齢引き下げを行う一方で、そのあり方については中立的にコメントしている。ウィルビークリニック広報担当を通じ、統括院長の堀田氏は20日にJ-CASTニュースの取材へ応じ、あえて全肯定しない姿勢には、「あくまでも患者様の意思や多様性を重視したいという思い」があると説明した。
「医療脱毛は気にしていない場合は必要はないですし、体毛がないことが『当たり前』という価値観はひとにより異なる。『脱毛をしないと異性から嫌われる』などといった不安を煽るような広告も散見されるように、知らず知らずのうちに価値観を強制されてしまうこともある。特に、自我が確立されていない小児の年代では影響を受けやすいため、さまざまな選択肢の中から自身の価値観を醸成してほしいという思いから、『脱毛しない』という選択肢もしっかり示したい」
また、「医療提供をする上でリスク開示の責任を果たすことで安心して施術をうけていただきたいという思い」もあるという。
「施術の痛みや精神的ストレス、成長に伴う再びの発毛など、デメリットを正しく説明して、医療機関としての責任ある情報提供を心がけている。自由診療にはビジネスの側面もあるが、あくまでも医療者として医療倫理に立ち返って正しい情報発信をしたい」