「中学受験=子どもが荒れる」は「成り立たない」 母200人調査で意外な結果、研究機関が浮き彫りに

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「家庭ごとの在り方や対応の仕方に左右されている」

   同センターは、差が小さかった理由を3つの観点から考察した。まず1つ目を「『受験そのもの』よりも、親の対応がカギ」とし、下記のように詳説した。

「子どもの反抗的態度は、中学受験という出来事そのものが直接の引き金となるのではなく、保護者の接し方や子どもの性格、受験への納得感などが大きく影響している可能性があります。実際、強い学習負荷の中でも、穏やかな親子関係を維持している家庭も少なくありません」

   2つ目は「家庭の工夫と関係構築が緩衝材に」。学習時間や通塾頻度が高い場合でも「こまめな声かけや気分転換の工夫を通じて、信頼関係を保っている家庭」が一定数みられたとし、「子どもが反抗的態度を示さずに安定した状態で受験期を過ごしているケースも多く、家庭内の関係構築が大きな緩衝要因となっていると考えられます」と伝えた。

   3つ目は「『反抗的』と感じるかどうかは主観的評価でもある」。保護者側の主観が関わっている可能性もあると指摘し、次のように分析している。

「例えば、同じ子どもの言動であっても、精神的に余裕がある親は冷静に受け止められるのに対し、ストレスを感じている親ほど敏感に"反抗"と受け取る傾向があると推察されます。受験家庭では保護者のストレスが高いため、その分『反抗的』と認識されやすい傾向も否定できません」

   また、調査では受験家庭のうち7割が「『子どもの反抗的態度は受験ストレスと関係している』と感じている」旨を答えたと紹介しながら、「しかし一方で、そのようなストレス下においても、反抗的な様子が見られない家庭が約2割存在しているという事実は、子どもの態度が『受験するかどうか』ではなく、家庭ごとの在り方や対応の仕方に左右されていることを浮き彫りにしています」と見立てている。

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