サクラ疑わせるコメント、不自然なベトナム語やハングル
他の類似動画でも、ベトナム語でタグが入っていたり、チャンネル概要欄で不自然にハングル語が書かれていたりなど、日本国外との関連を疑わせる要素がある。
また、一部の動画のコメント欄には「こういう大切な話、テレビでは全然取り上げてくれない」などと"サクラ"と疑われる文言が書き込まれていた。コメント主のチャンネルを確認すると、別の高齢者向けAI動画を投稿している例も見られた。これらの事実から、AIの偽動画のチャンネルは複数人または組織的に運用されている可能性もある。
では、なぜ高齢者を狙った動画が増えているのか。
背景には生成AIの普及と、シニア層のYouTube利用の増加がある。実際にSNSでは、生成AIを使って台本から編集まで動画を簡単に生成するノウハウを伝える情報が多数存在する。その一部には「シニア層向けの動画は広告単価や再生維持率が高い」などと呼びかける内容も。高齢者のデジタルリテラシーの不十分さにつけ込んだ動きは、今後さらに問題化する可能性がある。