参院選候補者がSNSに「不適切投稿」相次ぐ 国民民主、参政、維新...炎上→削除も拡散したままに

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   参院選は2025年7月20日投開票へ向けて、後半戦に突入した。SNSでも連日、各党や候補者のアピールが続いているが、中には勢い余って不用意な発信が炎上し、慌てて削除に追い込まれる失態も相次いでいる。

  • 今回の参院選では、SNSの利用について注目が集まっている
    今回の参院選では、SNSの利用について注目が集まっている
  • 東京選挙区で立候補した参政党・さや氏
    東京選挙区で立候補した参政党・さや氏
  • 今回の参院選では、SNSの利用について注目が集まっている
  • 東京選挙区で立候補した参政党・さや氏

怪しげ「日本人の特殊能力」動画、ホストクラブに「感謝」も

   国民民主党から比例代表で立候補した佐々木喜一氏は9日、自身のX(旧Twitter)に「世界が認めた日本人の特殊能力に気付いてください」と動画を投稿。「AIは言いました。日本型社会モデルが最も持続可能である」「日本人の空気を読む力に世界は驚いている」などと、生成AIで作ったとみられる怪しげなスピリチュアル風の動画が流された。

   この発信は、じわじわと炎上。特に説明もないまま12日に投稿は削除された。

   それでも「YouTubeによくある気持ち悪い動画かと思ったら国民民主党」「スピリチュアルなのにAI信者という矛盾」と、嫌悪感を示す反応は続いた。

   参政党から東京選挙区で立候補した、さや氏の発信もまた物議を醸した。ホストクラブ関係者を名乗るXアカウントが11日に「投票済証明書が初回無料引換券に」という文面とともに、名前が書かれた投票用紙のイラストや、さや氏の顔写真が入った画像を投稿。これに対し、さや氏は「感謝でいっぱいです」「みんなの想いを無駄にしないよう精一杯頑張ります」と返信してしまった。

   このやりとりが、公職選挙法で禁止されている有権者への飲食物の提供にあたるのではないかとする指摘が殺到。参政党は12日、党の公式アカウントで「候補者の認識不足により、公選法に抵触する可能性のある投稿へ投票への感謝に対するコメントを行ってしまいました」と謝罪。さや氏本人も「お詫び」と題した文面を投稿するなど、釈明に追われた。

   だが、これらの発信に対しては「謝罪したところで許せますか?」「ポストを削除してしまったようなので拡散してあげてください」と批判が続き、削除された投稿のスクリーンショットが余計に拡散されることになった。

外国人問題に首を突っ込んで炎上

   かつて格闘技「K-1」で活躍し、日本維新の会から比例代表で立候補した久保優太氏は、今回の参院選で一部政党が争点化を目論んでいる外国人問題に首を突っ込んだ。

   格闘家仲間とともに、埼玉県のJR蕨駅周辺で「現地調査」と称した動画を事務所のXアカウントで公開。夜の街中を歩きながら「そもそもなんですけど、ノージャパニーズとか言って、日本語喋れないのになんでこんなに日本に来てるんだと。これ大問題ですよ」などと話す様子を公開した。投稿には「日本語すら喋れない 取材拒否、カメラNG こんなのはおかしい」と文面を添えた。

   この動画は削除され、事務所は8日に「編集上、内容を誤って切り取り、結果として分断的な印象を与えるものとなってしまいました。本来の意図とは異なる形となってしまい、心から反省しております」と陳謝した。

   だが、この対応も「アポ無しでいきなり近づいてって取材拒否、カメラNGって普通でしょ」「正しく編集し直すか、ノーカット版を並べて公開したら良い」などと火に油を注ぐ結果となった。

   ネット上には、投稿を削除することでかえって注目を浴び、炎上と拡散が続く「消すと増える」というスラングが存在する。今やSNSは選挙活動で大きな武器となっているが、使い方を間違えると諸刃の剣となってしまう。

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