参政党の神谷宗幣代表が2025年7月17日、参院選(20日投開票)東京選挙区に党公認で出馬している、さや氏の主張をめぐる批判にXで反論した。
「学校教育の中では教えられないこと、兵役の中では教えることができる」
波紋を広げているのは、さや氏が23年7月公開のYouTubeチャンネル「皇統を守る会チャンネル」の企画「三姉妹燦DAY!」に出演していた際の発言だった。
「徴兵制と道徳」について語るとの企画で、さや氏は、兵役は「滅私奉公」と位置付けた上で、「(兵役で)一定期間を経て成人と認めるようにすれば、日本の社会ももう少し成熟したものになるのではないか」と主張。
さらに「徴兵制が担ってきた教育的な役割」について、「学校教育の中では教えられないことが(あり)、兵役の中では教えることができる。体験することができる」などとしていた。
さや氏をめぐっては、日本テレビのYouTubeチャンネルが3日に公開した配信番組「投票誰にする会議~参院選2025東京選挙区~」での発言も注目を集めていた。
同番組では、日米安保を「みかじめ料」と表現したほか、核保有についてはあくまでも個人の考えだとしつつ「北朝鮮ですらも核兵器を保有するとですね、一応国際社会の中でトランプ大統領と話ができるくらいまでには行く」。「核武装が最も安上がりであり、最も、安全を強化する策の1つだとは考えています」などと訴えていた。
「私は討論会でも最強のドローン部隊をつくるような提案をした」
さや氏の発言の切り抜き動画はSNS上で拡散され、過激な主張に困惑の声が広がった。
こうした中、神谷氏は投稿のひとつを引用し「さやさんの過去の発言が切り取られていますが、参政党の政策に【徴兵制】など入っていません」と反論。
実際に、参政党の公式サイトに記載されている国防政策には、徴兵制に関する言及は見られない。
神谷氏は「私も予備自衛官を10年していましたから、即席で集めた若者で部隊をつくるなんて今の時代には合いません」とし、現代の戦闘形態に言及。
「今は人が銃で撃ち合う戦闘ではなく、ミサイルやドローンで戦う戦闘になってきています。ですから私は討論会でも最強のドローン部隊をつくるような提案をしたわけです」
6日に「ニコニコ動画」で配信された党首討論会では、「これからの戦いはAIとかドローンになるでしょうから、日本のプロゲーマーを集めて、ドローン部隊をつくってですね。人を乗せずに、世界一のドローン部隊で戦うとか、新しい戦闘方法を考えて」などと主張し、議論を呼んでいた。
その上で、「個人的には若者の教育をするなら、【徴農制】をつくり、2~3ヶ月でいいので、地方の一次産業を体験し、国土保全の意識を高めてもらう方が有効だと考えています」とも主張している。
さや氏が出馬している東京選挙区は欠員の補充を含む7議席を32人の候補者が争っている。
さやさんの過去の発言が切り取られていますが、参政党の政策に【徴兵制】など入っていません。
— 神谷宗幣【参政党】 (@jinkamiya) July 17, 2025
私も予備自衛官を10年していましたから、即席で集めた若者で部隊をつくるなんて今の時代には合いません。
しかも今は人が銃で撃ち合う戦闘ではなく、ミサイルやドローンで戦う戦闘になってきています。… https://t.co/qCsKIHkZNl