「これから目指すこと」とともに「なぜ目指すのか」を語ろう
Aさんの成功のポイントは、先にも触れたとおり、「これまでの自分の内省した点と、これから何を目指すのかをしっかりと伝えた」ことです。
そして、「何を目指すのか」を伝えるにあたり、その思いの背景を具体的なストーリーで語ったことも功を奏したといえます。
Aさんとの対話の中で、「バックオフィス分野のゼネラリストとして、どう働いていきたいですか?」と聞きました。すると――。
「後輩を丁寧に育成して、いいチームを作っていきたいですね」
「なぜそう思うんですか?」
「前職では上司や先輩からまったく教えてもらえなくて、孤独感を抱いていました。自分の後輩や部下にそんな思いをさせない環境を作りたいんです」
このように、「これから目指すこと」を伝えるには、自身のリアルな体験を交えて理由を語ることができると、説得力が高まり、企業からの評価につながりやすいものです。
転職活動をしているみなさんは、面接に向けて「志望動機」「今後の目標」の受け答えを準備しているとき、「何だか薄っぺらいな」と不安になることはないでしょうか。そんなときは、過去の経験を振り返り、今の目標を目指すきっかけとなった具体的なエピソードを思い出してみてください。