国際線で稼ぐJAL・ANA、そろって売上過去最高も国内線の窮状訴える 「ギリギリ黒字ライン」「恒常的に供給過多」

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インバウンド需要にも期待「新幹線で行かない、行けない地方路線は、やはりいっぱいある」

   5月末には、国内線の持続可能性を探ろうと、国交省が「国内航空のあり方に関する有識者会議」を立ち上げたばかりだ。

   有識者会議への期待を問われたJAL斎藤氏は「業界全体として各社の収益が上がっていくようなスキーム、対応をどう作るかというところがポイント」だと指摘。ネットワークの効率化や空港使用料の減免、航空機燃料税の軽減などの必要性に言及した。

「路便(路線・便)ネットワークのあり方であったり、公租公課についても国際と国内を比べた場合、国内の方が負担が大きいというところもあるので、そういうところの見直しとも含めて、国内線についての持続性を高めていくようなものを、これからご検討いただけるとありがたい」

   ANA中堀氏も

「国内線の事業環境は業界全体の課題であり、官民一体となって取り組んでいく」

と話した。

   JAL斎藤氏は、インバウンド(訪日外国人)のうち、JAL国内線を利用しているのは4%に過ぎないことに言及。新幹線の利用率が高いことは「これはある意味、日本の魅力のひとつで、致し方ないところはある」とする一方で、「新幹線で行かない、行けない地方路線は、やはりいっぱいある」とも指摘。需要が大都市に集中する中で、地方の需要喚起が必要だとした。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

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