プロ野球巨人の元打撃コーチで野球解説者のデーブ大久保氏(58)が、2025年8月6日にユーチューブを更新し、大リーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手(31)の三振率について独自分析した。「ミート率を上げれば追い込まれる前に勝負を決めることができる」大谷は直近6試合で10個の三振を記録。今シーズンは、7日時点で140個の三振を記録している。ドジャース移籍1年目の昨シーズンは、二刀流を封印し打者に専念した。結果、54本塁打をマークし、本塁打王のタイトルを獲得。三振数は162個だった。大リーグに移籍してからの最多は、ロサンゼルス・エンゼルス時代の21年に記録した189個だ。今シーズン、大谷の三振数はなぜ増えているのか。二刀流の影響はあるのか。23年シーズンに、巨人の1軍打撃チーフコーチを務めた大久保氏は、ここ最近の大谷選手の打撃に関して、「三振の数が確かに多い」と切り出し、次のように解説した。「大谷選手が初球からミート率を上げる打撃。ヒットを狙う打撃をすれば、もちろん打率が上がる。ミート率を上げる。シンに当てる率を上げれば、小さく振る。当てることをする。ハエを叩くとき、ジッとしてハエ叩きをパチッと当てる状態。ホームランは打てないが、正確にハエを叩ければ、大谷選手なら(内野手の)間を抜けていく。そうすれば、追い込まれる前に勝負を決めることができる」そして、周囲から求められている大谷の打撃について言及した。「大谷選手はとにかく初球からホームランを狙う」「まず、ファンが大谷選手にホームランを求める。チームもそこを求める。その中で、大谷選手はとにかく初球からホームランを狙う。ミート率を上げることではない。スイングのヘッドスピードを上げて、とにかくホームランを狙う。疲れ切っているのに、それをやる。ツーストライクに追い込まれてからアプローチ。状況、自分が置かれている立場、求められているもので、ツーストライクアプローチをする」大谷は今シーズン二刀流を解禁し、6月17日(日本時間)のパドレス戦に「1番・投手兼指名打者」で先発出場した。以降も二刀流を継続し、8月7日のセントルイス・カージナルス戦で、今シーズン8度目のマウンドに上がった。大久保氏は、大谷の現状について、「大谷選手はこの間、盗塁をした。ピッチャーもやって野手もやって体が限界。1本、盗塁をするというのは、相当体力が必要になる。自分がホームランを打てない時には、ケガのリスクがあっても盗塁をする。『チームのために塁を取るんだ』ということをやる。だから今、体力的に深みにはまっている」と指摘した。また、自身の現役時代の経験を踏まえ、大谷の三振の多さを解説した。大久保氏は、現役時代に巨人でプレーしていたときに、体力回復を目的に、週に1度、試合を休ませてもらっていたという。大久保氏は、自身と大谷を比べ、「大谷選手はゲームを休まない」とし、こう続けた。「みんな1週間のうち1回は休むが、大谷選手は休まない。DH(指名打者)でもきつい。ピッチャーもやっているから。大谷選手は今、追い込まれてもホームランを狙う打席が多い。だから、空振りも増える。だけども、大谷選手なら(二刀流が)慣れるのではないかと。普通は不可能で絶対無理だが、大谷選手なら不可能を可能にしてくれるのではないかと希望を持たせてくれる」そして、最後に「ここを踏ん張って乗り越えた時には、基礎体力がドーンと上がって大変なことになる」と大きな期待を寄せた。
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