第107回全国高等学校野球選手権大会(甲子園大会)に出場している広陵高校(広島)は2025年8月8日、元野球部員が23年に監督やコーチ、一部の部員から暴力を受けたとする情報がSNS上で取り上げられているとして、公式サイトで経緯を説明した。説明によると、学校側の調査では事実を確認できなかったものの、現在第三者委員会を設置して調査を進めているという。6月に第三者委員会を設置、現在調査中広陵高校をめぐっては、SNSで同校野球部員が上級生に殴られるなどの暴力を受けたとする情報が拡散していた。6日に広陵高校は公式サイトで、1月に1年生部員(当時)に対し、2年生部員(当時)4人による「暴力を伴う不適切な行為」があったことを認め、経緯を説明し謝罪した。被害を受けた部員は3月末に転校したという。また、SNSでは被害内容や学校側の対応などに関して、広陵高校が発表した経緯と食い違う情報も拡散しているが、広陵高校は関係者に事情を聴取したとし、「新たな事実は確認できませんでした」と主張している。日本高等学校野球連盟(日本高野連)も6日、広陵高校に対し厳重注意処分をしたことを明らかにしている。7日頃になってSNSでは前出の内容のほかにも、広陵高校の野球部員や監督、コーチの暴力行為などを訴える別の内容が拡散した。広陵高校は8日に公式サイトで、「本校硬式野球部をめぐるsns上の事案について」とするページを公開。7日付けの文書で、「本校硬式野球部の元部員が監督とコーチ、一部の部員から令和5年に暴力や暴言を受けたとする情報が、SNS上で取り上げられています」とし、経緯を説明した。発表によると、広陵高校は24年3月に元部員から被害の申告を受けたという。学校側は関係者から聴取を行い事実関係を調査したとし、その結果「指摘された事項は確認できませんでした」とした。25年2月に被害を訴える元部員は、広島県高等学校野球連盟(広島県高野連)および日本高野連に情報提供したという。これを受け広陵高校は「部員全員及び職員」を対象に聴取をして調査を行ったとし、「指摘された事項は確認できませんでした」と結論付けた。その後25年6月に、元部員の保護者の要望により、広陵高校は第三者委員会を設置し、現在調査を進めているとした。第三者委員会については、「文部科学省の定めるガイドラインに従って、本校及び関係者と利害関係のない調査委員のみで構成」と説明した。広陵高校は、7日に北北海道代表・旭川志峯高校と対戦し、勝利している。
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