石破・野田の間に何かあったのか?
「スリーアウトチェンジの状態だ」などと「石破降ろし」はなお続いたが、微妙に空気が変わったのが、8月4日の予算委員会での野田佳彦・立憲民主党代表との質疑だった。
野田氏はいきなり「企業団体献金」の議論を持ち出し、「比較第一党と比較第二党が真摯に協議して結論を得る」「私と総理でひざを突き合わせて合意していく。そういう作業をする気はありませんか」とたたみかけた。首相も、「第1党、第2党が党首同士で真摯な議論をすることには大きな意味がある」と応じた。課題は、「給付金、給付付き税額控除」や与党含めた6党で協議が進む「ガソリン暫定税率」「戦後80年談話」まで続いた。
2人の親密さを知る与野党の議員らには「何か相談している?」と観測が広がった。
同じ1957年生まれの2人は、90年代に「新進党」に所属したことがある。今年初めのラジオ番組で、石破は、日本維新の会共同代表(当時)の前原誠司と出演した中で、野田の名前を挙げて「中道政治を目指す意味で相通ずるものがある」いよいよとなれば、「大連立は選択肢としてあるでしょう」(朝日新聞)と語った。大騒ぎになったが、野田氏は、現時点での大連立の可能性を強く否定、首相周辺も火消しに追われた。