自民党内にひろがる微妙な空気
与野党は「ガソリン暫定税率の廃止」法案の財源などの協議を、お盆あけにも続けるが、自民党内は決して「石破おろし」ばかりでもない、「微妙な空気」も広がっている。
「旧安倍派4幹部」が会合をして「石破退陣」を求めたり、「派閥単位」で「退陣署名集め」が広がると、かえって自民党批判も広がった。そのなかで、「いったん政権を返上した方がいい」との「下野論」も一部議員から出た。このうちの一人、古川禎久元法相は、「急場しのぎの(連立)筏」として「保守中道の集結」(週刊新潮8月14・21日号)を提案、党内に話題を呼んでいる。「極右と極左はちょっと遠慮願いましてね」。
もとより、大連立も「中道連立」も簡単には進まない。しかし、不気味に突進する石破内閣の支持率は、4日前ではじわり4ポイント上がっている(JNN調査)。
今回の両院議員総会で出た「総裁選前倒し論」や、6日(広島)9日(長崎)15日(敗戦記念日)の首相あいさつを聞いて、世論はどう反応するか。一方で、「自民党内の保守派や、参議院選挙で躍進した参政党はどう出るか」。
「石破首相は、辞めない一本やりでいったい何を考えているんだろう」と思っていたが、暑い夏が終わるころに、何かが見えてくるかもしれない。
(ジャーナリスト 菅沼栄一郎)